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Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

日銀、金利操作目標年限の柔軟な検討が重要との意見

  • さらなる柔軟化は2%実現の公約揺るがしかねない-1委員
  • 地域金融機関は加速度的に収益悪化が進む恐れがある-1委員
A pedestrian walks past the Bank of Japan (BOJ) headquarters in Tokyo, Japan, on Wednesday, Oct. 31, 2018. The BOJ stayed the course on monetary stimulus while confirming in updated price forecasts that it won’t meet its inflation target for years to come.
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

日本銀行が10月30、31両日開いた金融政策決定会合で、誘導目標とする長期金利の年限を柔軟に検討することが重要との意見が出ていたことが、8日公表された同会合の主な意見で分かった。

  政策委員の一人は、長期金利を長期間「0%程度」に誘導した場合、インフレ期待への影響がかえって低減しないか注意が必要とした上で、「金利変動幅や金利操作目標年限等について、柔軟に検討していくことが重要」と述べた。長期金利の目標年限について、政策委員が現在の10年物国債金利からの変更の可能性に言及したのは初めて。

  日銀は2016年9月に導入した長短金利操作の下で、長期金利を「0%程度」、短期金利(日銀当座預金の一部に適用する政策金利)を「マイナス0.1%」に設定した。7月の決定会合で、長期金利は「経済・物価情勢等に応じて上下にある程度変動しうる」と決定。黒田東彦総裁が会見で、これまでのプラスマイナス0.1%から「その倍程度に変動しうる」と述べた。

  10月の決定会合では、2%に向けて物価に加速感が見られない現状を重く受け止めるべきで、市場の一部で言われるさらなる長期金利変動レンジの柔軟化は「2%の実現に対するコミットメント(公約)を揺るがしかねない」との意見も出た。

  事情に詳しい複数の関係者によると、複数の日銀当局者から、長期金利について上下0.2%を超える変動幅を許容する意見が出ている。

  主な意見では、緩和の長期化が地域金融機関の経営に及ぼす影響について対立する見解が出た。一人の委員は、地域金融機関は相対的にリスクの高いミドルリスク企業向け貸し出しを増やしており、仮に景気後退局面となり信用コストが顕在化した場合、「加速度的に収益悪化が進む恐れがある」と述べた。

  これに対し、一人の委員は「金融業の規模に対して、十分な借り入れ需要がないという構造問題を金融政策で解決することはできない」と指摘。金融政策にできることは「十分な金融緩和を早期に行う」ことでデフレを防ぐことだと主張した。

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