ドル、魅力を失う恐れ-ねじれ議会が景気刺激策の障害に

  • モルガンSとクレディ・アグリコル:ドルは形勢不利
  • ドルの主要通貨に対する上昇局面は19年に終わる可能性

米中間選挙で民主党が下院で共和党から過半数議席を奪回したのを受け、ドルの主要通貨に対する上昇局面は2019年に終わる可能性がある。

  選挙結果はおおむね予想通りだったものの、モルガン・スタンレーとクレディ・アグリコルのアナリストらは、トランプ米大統領による残りの任期中の政権運営が行き詰まり、減税延長やインフラ投資拡大の取り組みが損なわれる恐れがあると指摘する。こうしたシナリオは、主要10カ国(G10)通貨全てに対してこれまでアウトパフォームしてきたドルの重しとなる可能性がある。

  アナリストによると、米国債市場では追加刺激策の観測が後退しており、利回り低下の前兆になり得るという。ドルと米国債の先行きに関するアナリストの見方を以下にまとめた。

モルガン・スタンレー:ドルに弱気

  • 選挙結果は、「ドルに弱気な当社の長期見通しを支える」とハンス・レデカー氏らストラテジスト
  • ユーロ・ドル相場の上昇とドル・円相場の下落を予想。欧州と日本は好転し、為替ヘッジなしのポジションは本国にシフト
  • 「民主党の下院支配は共和党の政策課題のさらなる前進を事実上停止させるが、2020年以降、民主党の優先課題が成立する確率が大きく高まると投資家に受け止められるほどではない」とメレディス・ピケット氏らストラテジストはリポートで分析
  • 米国債券市場は短期的に下支えされるだろう。共和党が下院で多数派を維持してさらなる減税を進めるより高い確率を市場は「恐らく早まって」織り込んでいた

クレディ・アグリコル:ドル軟化

  • G10通貨戦略の責任者、バレンティン・マリノフ氏らはリポートで、民主党の下院勝利は「新たな大型財政刺激策の見通しを弱めるはずだが、トランプ政権の保護主義スタンスはほとんど変わらないだろう」と予想
  • 「従って、先の財政措置による米経済へのこれまでの押し上げ効果は弱まるはずであり、時間とともにドルが軟化する当社の見通しを裏付ける」

原題:Dollar Risks Losing Mojo as Split Congress Could Stymie Stimulus(抜粋)

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