ドル・円が乱高下、米議会ねじれで1カ月ぶり高値から反落-113円前半

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  • 米長期金利の上下動に連動、113円割れから113円82銭に反発の場面
  • 米中間選挙通過で米ファンダメンタルズにらみへ回帰-外為どっとコム

東京外国為替市場ではドル・円相場が乱高下。米中間選挙の開票が進む中、米長期金利の上下動に伴い、約1カ月ぶり高値を更新した後に反落した。同選挙では民主党が下院の過半数議席を奪還し、上院との「ねじれ」が発生する見通しとなった。

  7日午後4時1分現在のドル・円は前日比0.2%安の1ドル=113円23銭。113円台半ばで東京市場を迎えた後、米長期金利の低下に伴い一時112円97銭まで下落。その後、米長期金利とともに急反発し、113円82銭と10月8日以来の高値を付けたが、正午前に民主党が下院で過半数獲得と一部メディアが報じると米長期金利が再び低下、ドル・円も113円台前半へ値を切り下げた。

トランプ大統領

Photographer: Al Drago/Bloomberg

  外為どっとコム総研の神田卓也調査部長は、「ねじれ議会になるので、決められない政治でドル安へという見方も一理あるが、リスクイベントを通過したあく抜け感も強そう」と指摘。「これで米金融当局が利上げを休止する可能性も低く、ここまでの流れであるドル高が選挙によって一変する可能性は低い」とし、今後は「米政治にらみから米国のファンダメンタルズにらみに回帰するだろう」と話した。

  米10年債利回りはアジア時間の取引で低下。午前にいったん3.2%を割り込んだ後、3.24%台と約7年ぶりに3.26%付近を付けた10月9日以来の水準に上昇し、中間選挙の大勢が判明すると3.18%まで急低下した。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドルスポット指数は米長期金利に連動して乱高下した後、0.1%低下。ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.1400ドル割れから朝方付けた2週間ぶり高値1.1473ドル付近まで反発する、行って来いの展開となった。

米中間選挙に関する記事はこちらをご覧ください。

  みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは中間選挙の結果について、「トランプ大統領には拒否権があり、すでに決まったものは覆らないと考えれば、ファンダメンタルズにそんなに大きな影響があると思えない」と指摘。ただ、民主党が下院を制したことで、いったんは政治が行き詰まり、「なおかつトランプ大統領を巡る攻撃が強まるとの懸念がドル売りにつながっている」と説明した。  

  一方、米国ではきょうから2日間の日程で米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれる。外為どっとコム総研の神田氏は、「12月の利上げの示唆があるかが一番大きなポイント。利上げ打ち止めの水準の議論がどの程度、内部で交わされているのかも気になる」とした上で、「来年には米景気が減速し、利上げ打ち止めとの見方も一部で出ている以上、中間選挙が終わったからすぐにドルが大きく上昇して、ドル・円が115円へという展開にもならない」と予想した。

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