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米中間選挙後も要警戒、トランプ氏の対日圧力は続行か

  • 民主勝利も僅差なら「トランプ氏の意図は達成可能」-自民・山口氏
  • 米国自体が今までよりもずっと自国第一主義に-国民民主・大野氏
トランプ大統領と安倍首相

トランプ大統領と安倍首相

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg
トランプ大統領と安倍首相
Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

6日投開票の米中間選挙に関し、結果にかかわらず、通商交渉でトランプ大統領の対日圧力は続くと警戒する声が日本の国会議員から上がっている。米世論調査結果では、下院の過半数を民主党が奪還し、上院多数派は共和党が維持する「ねじれ」議会になる可能性がある。

  自民党の山口壮元外務副大臣は、下院で民主党が勝利する場合も僅差にとどまるとみている。「今までよりも手間はかかる」ものの、個別に議員を切り崩せば「トランプ氏の意図は達成できる」として、選挙後も政権へのチェック機能はそれほど働かないとの認識を示した。民主党が大きく勝利しなければ、2年後のトランプ氏の再選も「ほぼ間違いないのではないか」と語った。

  全米を遊説中のトランプ氏は、先月27日の集会でも日本車に20%の関税をかける可能性に言及するなど、日本も貿易問題の標的になっている。山口氏は大統領選での発言を実行に移すことでトランプ氏は支持を得てきたとして、中間選挙前のこうした発言も「真に受けて判断しないと間違えることになる」と警戒感を強める。

  中間選挙直前の米メディア各社の世論調査では、民主党が下院で過半数議席を奪還する見通しだが、リードはこの数週間で縮小しており、勝利確実とは言い切れない状況。上院は共和党が過半数を維持する公算が大きい。

  丸紅経済研究所の今村卓所長は、中間選挙が終われば移民問題をはじめ「選挙に向けて弾みが付いていたむちゃな政策はいったん止まる」と指摘するが、通商政策は超党派で支持を得ている面があり、「それほど変更はないだろう」とした。

  今村氏はトランプ政権の対日政策について、「誰が主導しているのか分からない状況」と懸念も示す。日米は貿易交渉入りで合意しているが、担当のライトハイザ-通商代表部(USTR)代表も「総合的に対応する状態にはなっていない」とみる。不透明な状況が続く中、日本政府は年末に発効する11カ国の環太平洋連携協定(TPP)を「より強化していくとか、そちらを進めるしかない」との認識を示した。

  国民民主党の大野元裕元防衛大臣政務官は、日本が「トランプ政権と付き合うのか、その次を見るのか」を占う選挙になると見る。ただ、米国自体が「今までよりもずっとアメリカファーストになっている」として、今後は保護主義的な通商政策を進めるトランプ氏のような米大統領が「スタンダードになる可能性がある」と強調。日本にとって対米交渉は難しいものになっていくとの見方だ。

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