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トヨタ:為替が追い風、減益見通しを回避-事業環境は厳しさ増す

更新日時
  • 営業利益見通し2.4兆円に上方修正、市場予想には届かず
  • 2500億円上限の自社株買いも発表、株価は5カ月ぶり日中上昇率

トヨタ自動車が通期(2019年3月期)の営業利益見通しを前期比横ばいの2兆4000億円に上方修正した。従来は減益予想だったが為替相場が円安方向で推移していることなどで利益水準が膨らむ。市場予想には届かなかった。

Preparations For Automobility LA Ahead Of The Los Angeles Auto Show

トヨタのロゴマーク

Photographer: Patrick T. Fallon/Bloomberg

  為替レートの前提を1ドル=110円、1ユーロ=130円と従来の見通しからそれぞれ4円分、円安方向に修正し、採算が改善する。通期の連結販売台数は従来予想の890万台のまま据え置いた。

トヨタ2Q決算の要旨
通期見通しを修正
  • 売上高:29兆5000億円↑(市場予想29兆7884億円)
  • 営業利益:2兆4000億円↑(市場予想2兆5265億円)
  • 純利益:2兆3000億円↑(市場予想2兆3010億円)
7-9月実績
  • 売上高:7兆3112億円(市場予想7兆3034億円)
  • 営業利益:5791億円(市場予想5834億円)
  • 純利益:5850億円(市場予想5073億円)

  8月に発表した従来見通しの時点と比べてドルで1650億円の大幅な増益要因となり、業績をけん引した。一方、トヨタが得意とする原価改善努力や経費低減の効果は従来見通しを下回っている。

  同日都内で会見した白柳正義専務役員は、想定以上に鉄鋼や貴金属などの資材価格が上昇していると指摘。その上で原価や固定費低減の活動は着実に進捗しているとして「稼ぐ力を鍛え続けるべく国内外のグループ会社も含めて下半期も取り組みを加速していく」と話した。

  トヨタは同日、4200万株を上限に自己株式を取得するとも発表。発行済み株式総数に対する割合は1.44%、取得総額の上限は2500億円となる。取得期間は13日から19年3月29日まで。未定としていた中間配当金は前年同期と同じ1株当たり100円とした。

  決算と自己株取得発表後、トヨタの株価は上昇幅を拡大し、一時前日比3.6%高の6728円をつけ、6月4日以来の日中上昇率となった。終値は6630円。

  7-9月の地域別実績では日本と北米で連結販売台数が前年同期を下回ったものの、営業利益はそれぞれ10%超の伸びを実現。北米では販売奨励金の抑制などが貢献したという。欧州とアジアでは台数と利益がともに伸びた。

  ブルームバーグのデータによると、7-9月の業績を踏まえた1株当たり純利益は事前の市場予想の平均値を21%上回る。一方でトヨタにとって最大の市場である米国全体の市場規模は数年来の低い水準となっており、事業環境は厳しさを増している。

(会見でのトヨタ幹部の発言などを追加します.)
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