コンテンツにスキップする

日本株は反落、米金利上昇懸念や米中関係の楽観後退-輸出や素材安い

更新日時
  • 米雇用統計で賃金上昇率3%超える、米10年債利回りは3.21%に上昇
  • 米中通商問題は悲観と楽観が交錯、政府サイドは「火消し」に動く
Inside the Tokyo Stock Exchange As Japanese Shares Rebound
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
Inside the Tokyo Stock Exchange As Japanese Shares Rebound
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

5日の東京株式相場は反落。米国の雇用統計で賃金上昇が加速して金利上昇懸念が強まった上、米国と中国との通商問題に対する楽観的な見方が後退し、機械など輸出や化学など素材、原油関連株が安い。

  • TOPIXの終値は前週末比18.37ポイント(1.1%)安の1640.39
  • 日経平均株価は同344円67銭(1.5%)安の2万1898円99銭

  富国生命保険の山田一郎執行役員有価証券部長は「雇用統計は強いとしか言いようがない。米金利上昇は株価のマイナス材料」とした上で、「米中間選挙を前に米中通商問題に関してはっきりしたものは出ていない。G20での両国の首脳会談までは思惑しか出ないだろう」と述べた。

  2日に発表された10月の米非農業部門雇用者数は市場予想を上回り、平均時給は前年同月比3.1%増と2009年以来の大きな伸びだった。米10年債利回りは8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇して3.21%。東海東京調査センターの平川昇二チーフグローバルストラテジストは「米国では景気が良過ぎて賃金を上げないと人手の確保が難しくなっている。全米自営業連盟(NFIB)のデータから賃金上昇率は来年3.5%程度に高まる可能性があり、1月や10月のように金利上昇で株式が割高になるリスクを考えなければならない」と言う。

  米中通商問題への見方が楽観と悲観の間で揺れ動いたことも株価の下げを大きくした。クドロー米国家経済会議(NEC)委員長は2日、ホワイトハウスは中国との貿易合意に備えて草案を作成するような要請は受けていないと、草案指示観測を否定した。野村証券ではトランプ米大統領の休戦条件を詰めるという指示が、関係閣僚・補佐官にとって青天の霹靂(へきれき)であった事実が明らかになったとし、大統領が独断で突然始めた動きで盛り上がった期待を「火消し」するのに関係者は躍起になったと分析した。

  松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストは「中間選挙まではトランプ大統領も株価への悪影響を考慮して中国への過激発言はトーンダウンするだろうが、選挙後は再び強まる公算がある」とみる。米世論調査では共和党の支持率が回復基調、中間選挙で上下両院とも共和党が過半数との見方が出てきたとし、「トランプ米大統領の政策が一段とタカ派的になれば株価にプラス面ばかりではなくなる」と付け加えた。

米金利や通商問題にらみ不安定さ
  • 東証33業種では石油・石炭製品や卸売、化学、ガラス・土石、精密機器、機械が下落率上位、原油関連はニューヨーク原油先物が半年ぶり安値になったことが響いた
  • 第2四半期営業利益が市場予想を上回ったANAホールディングスなど空運や建設は上昇
  • 東証1部の売買代金は2兆6280億円
  • 値上がり銘柄数は656、値下がりは1372
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE