パナソニック社長、テスラとの電池工場黒字化「かなり早い」

  • テスラの車両生産ピッチ上がり、電池生産も軌道に乗る
  • 年度内に残る2ライン立ち上げ、35ギガワット時体制を確立へ

パナソニックと米電気自動車(EV)メーカー、テスラが共同運営するネバダ州のリチウムイオン電池工場「ギガファクトリー」は、早期に黒字化する見通しだ。

  津賀一宏社長兼最高経営責任者(CEO)は1日の単独インタビューで、「かなり早い段階で利益が出る構図になってくる」と述べた。ギガファクトリーでの車載電池事業はこれまで赤字だったものの、足元でテスラの車両生産ピッチが上がり、パナソニック側の電池生産も軌道に乗った。

津賀一宏社長

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  「やっとここにきてテスラと歩調が合い、テスラの車で必要なだけの電池が作れるところにきてほっとしている。この9カ月くらい、彼らも地獄を見たし、われわれも地獄を見た」と津賀社長は発言。ギガファクトリーでの電池生産ラインの立ち上げが終われば、黒字化するとの見通しを示した。

  現在、13ラインのうち11ラインが稼働しており、年度内に残る2ラインも立ち上げ、35ギガワット時の年間生産能力を確立する計画だ。既に日本で生産しているテスラの別モデル向け電池では黒字化している。

  パナソニックは、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が率いるテスラ向けの車載電池を高成長事業に位置付け、ギガファクトリーに累計2000億円以上の巨額投資を行っている。2017年7月に販売を開始したEV「モデル3」は、テスラ側の問題から量産計画が大幅に遅れていたが、今年7-9月期以降、生産体制が大幅に改善していた。

モデル3

Photographer: Patrick T. Fallon/Bloomberg

  マスク氏は8月、テスラの非公開化計画をツイッターに突然投稿し、その後取り下げるなど衝動的な言動が投資家を慌てさせた。津賀社長はマスク氏を巡る報道について、「正直われわれにとっては冷や冷やさせられるものが多かった。これが落ち着くことを切に祈るばかり」だと述べた。

  パナソニックは今年3月7日に創業100周年を迎えた。テレビや白物家電を中心とした事業体制を長らく敷いてきたが、津賀社長が就任した12年以降、企業向け事業や車載事業強化の方向に大きくかじを切った。パナソニックは何の会社なのかとの問いに対し、津賀社長は顧客の暮らしを良くするためにツールや環境を提供する「くらしアップデート業」と定義する。

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