コンテンツにスキップする

【起債評価】海外勢円債が急増、投資家触手-UBS10年ぶり発行

更新日時
  • 現時点で2兆8868億円と前年同期比86%増-10年ぶり高水準に
  • 利回り取れればユーロ円債にも投資-BNPパリバ8月に起債

海外発行体の円債が急増している。異次元緩和下で投資家は少しでも高い利回りを求めて、ユーロ円債にも手を伸ばしている。

  ブルームバーグのデータによると今年度の海外勢円債は2日までで前年同期比86%増の2兆8668億円と10年ぶりの高水準。日本銀行は来秋の消費増税まで動かないとの見方が市場にあり、低金利環境で日本勢より高金利の海外勢円債にマネーが向かっている。円ドルベーシススワップコスト改善で海外勢の発行意欲は強く、サムライ債は1兆8372億円と2000年度以降で最高。韓国KTも来週に起債する予定だ。

海外発行体の円債好調、10年ぶり高水準

サムライ債やユーロ円債で今年度現時点で2兆8868億円

出所:ブルームバーグ・データ

  サムライ債志向が強い投資家も利回りが取れればユーロ円債に投資している。BNPパリバは8月に同社最大規模の1020億円を起債、ユーロ円債は計8202億円(海外発行分を含む)と10年度以降で最大だ。2日はUBSが10年ぶりに1500億円を起債した。スイスなどの銀行のTLAC(総損失吸収能力)債に必須で書類翻訳が不要なユーロ円債は、手続きがサムライ債の通常1カ月程度から大幅に短縮できる。

  損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントの浅井敏シニア・インベストメントマネジャーは、日本勢の円債では「金利が高いものは少なくなってきている」として、海外発行体の円債は貴重だと指摘した。運用会社といった大口投資家は野村BPIという運用指標があるサムライ債を好む傾向が強いが、サムライ債で実績のある発行体であればユーロ円債でもあまり問題ではないと語った。

  BNPパリバ証券の上杉達郎資本市場本部シンジケート部長は、8月の起債でユーロ円を選んだ背景として「直前までタイミングを検討できること」と述べた。起債規模をより大きくできるサムライ債を含めて今後は両方とも並行して検討するとした。複数の引受関係者は、国内債の低利発行が続く中で年末にかけて海外勢の円債発行が続くと予想した。

*社債発行予定一覧*
【起債動向】MUFG永久劣後2本、オリックス、ケネレジ投

(第2段落、第3段落、チャートにUBS、KTを追加して更新しました.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE