Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

日本株は反落へ、中国経済の減速懸念と円高

更新日時
  • ドコモが携帯料金の引き下げを発表、通信株に売り膨らむ
  • 円は一時1ドル=112円70銭台に上昇、赤字転落の野村HD下落
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

1日の東京株式相場は3日ぶりに反落。為替相場で円が上昇し業績に慎重な見方が広がる中、携帯料金の値下げを発表したNTTドコモなどの通信株が大幅安となり、下落を主導した。決算失望の野村ホールディングスなど証券株も安い。

  • TOPIXの終値は前日比14.07ポイント(0.9%)安の1632.05
  • 日経平均株価は同232円81銭(1.1%)安の2万1687円65銭

  NTTドコモは10月31日、2019年度第1四半期に2-4割程度の値下げを織り込んだ新たな携帯料金プランの提供を開始すると発表した。ドル・円相場は一時1ドル=112円70銭台と、前日の日本株終値時点の113円28銭から円高・ドル安で推移した。

  りそな銀行アセットマネジメント部の下出衛チーフストラテジストは、ドコモの料金引き下げ方針で「他社も追随せざるを得ず、業績悪化が避けられない」ため、通信株は買えないとの見方だ。市場は日本時間今晩に米供給管理協会(ISM)が発表する10月の製造業景況指数を注視しているとした上で、「通商摩擦の影響などで景気減速が明らかになる数字が出るとみられている」ことから、買いが控えられたと指摘した。製造業景況指数の市場予想は59.0と、前月の59.8から悪化する見込み。

  TOPIX、日経平均とも前日終値付近で始まった後、通信株に押される形で下げ幅を広げた。中国株の上昇で値を戻す場面もあったが、終了にかけて再度下値を模索する展開となった。東証1部情報・通信指数は8.3%下げ、業種別下落率1位。値下げを発表したドコモが15%下げただけでなく、KDDIが16%安、NTTが15%下げてストップ安、ソフトバンクグループが8.2%安など業界全体に業績悪化を懸念する売りが膨らんだ。

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  発表が本格化している決算を手掛かりに個別銘柄が連日大きく動いている。電機セクターではパナソニックや東京エレクトロンが大幅安となった一方で、村田製作所やTDKは10%超上昇する場面があった。野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストは「実績はさほど悪くない。ただ、米中通商摩擦の影響が今後どのくらい出てくるか分からない中では、企業経営者は通期計画に強気になれない」とし、株式相場をけん引するには増配など株主還元が鍵になるとの見方を示した。

  • 情報・通信のほか、四半期赤字転落の野村HDなど証券・商品先物取引、金属製品、石油・石炭製品、医薬品が下落率上位
  • 業績予想を上方修正した村田製にけん引されて電機は上昇、保険、不動産、精密機器も高い
  • 東証1部の売買高は概算で17億8249万株、売買代金は3兆2705億円
  • 値上がり銘柄数は937、値下がり銘柄数は1108
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