野村の7ー9月は112億円の純損失、赤字は10四半期ぶり

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  • RMBS販売をめぐり米司法省との和解金198億円計上
  • 一時費用や経済的ヘッジ取引で「非常に厳しい決算」と北村CFO

国内証券最大手の野村ホールディングスの7ー9月(第2四半期)連結純損益は112億円の赤字となった。米司法省との和解金を費用計上したほか、国内営業も振るわなかった。野村が四半期ベースで純損失に陥ったのは、2016年1-3月以来10四半期ぶり。

野村証券

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

第2四半期の主な収益:

  • 収益合計は前年同期比3%減の4484億円
  • 委託・投信募集手数料は同12%減の748億円
  • 投資銀行業務手数料は同30%減の191億円
  • アセットマネジメント業務手数料は同2.5%増の627億円
  • トレーディング損益は同14%減の758億円

  北村巧財務統括責任者(CFO)は会見で、第2四半期は一時的費用や経済的ヘッジ取引などで「400億円以上利益を押し下げる非常に厳しい決算だった」と述べた。同社は中間配当を1株当たり3円とし、前年の中間配9円から6円減額した。

  赤字転落の要因となった和解金は、リーマン危機を招いた住宅ローン担保証券(RMBS)の販売に関する調査をめぐって、野村HDが米司法省に4億8000万ドル(約530億円)支払うことで合意したもの。影響額は198億円で、北村CFOは「このような一時費用は下半期は想定していない」と述べた。

  これを受けて、海外拠点の税引き前損益は、米州が216億円の大幅な赤字(前年同期は15億円の赤字)に陥った。そのほかは欧州が116億円の赤字(同14億円の赤字)、アジア・オセアニアが10億円の黒字(同37億円の黒字)で、合計の赤字額は322億円(同9億円の黒字)に膨らんだ。

  モルガンMUFGの長坂美亜アナリストは、17日付のリポートで「長期で高額に及び得る訴訟を避けることが出来た点は短期的にはポジティブに捉えられる可能性が高い」と指摘。同様の調査で、JPモルガン・チェースは130億ドル(約1兆3000億円)の支払いで合意するなど、欧米金融機関はより巨額の和解金を支払っている。

営業部門の利益は半減

  営業部門の税前利益は前年同期比52%減の122億円にとどまった。北村CFOは、リテール不振について「総募集買付額(金融商品の総販売額)が大きく減ったことが主因」と説明。日経平均株価は落ち着いていたものの、「新興国通貨が急落し、また金利が急上昇したことで顧客説明にかなりの時間を割かれた」とした。

  7-9月期の日経平均株価は8.1%上昇したが、ブルームバーグのデータによると同期の東証1部の1日当たり売買高は平均で13億5924万株となり、前年同期比で19%減少していた。

  法人向け業務を扱うホールセール部門の税前利益も前年同期比71%減の49億円。企業の合併買収(M&A)やソリューション・ビジネスの収益減などが影響した。

(第6、7段落を追加し更新しました.)
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