トランプ氏、米国内出生による国籍付与廃止へ大統領令を検討

更新日時
  • アクシオス・オン・HBOとのインタビュー、11月4日放映予定
  • ペンス副大統領、「抜け穴」廃止を提唱-専門家は「理不尽」と批判

トランプ米大統領は、市民権を持たない、もしくは定住を認められていない移民を親に持つ米国生まれの子供に米国籍を与えてきた従来の慣行を、大統領令によって廃止する計画を明らかにした。法務専門家からは「理不尽だ」との声が挙がっている。

  「米国に入国して出産し、その赤ちゃんは基本的に米国籍を得る。このような国は世界で米国だけだ」とトランプ氏はアクシオス・オン・HBOとのインタビューで発言。11月4日に放映されるインタビューの要旨が、30日に公表された。トランプ氏は「ばかげている。終わらせなくてはならない」と続けた。

  出生による国籍取得が認められているのは米国だけだとのトランプ氏の主張は、事実に反する。欧州は一定期間の居住を前提としているが、カナダやメキシコ、ブラジル、アルゼンチンはいずれも米国と同様、出生による市民権取得を認めている。

  トランプ氏は憲法を修正するまでもないと考えている。「憲法修正が必要だとずっと言われてきた。しかしその必要はない」と述べた。合衆国憲法修正第14条には、「米国内で生まれた、もしくは米国の国籍を取得し、かつ米国の管轄に服する者はすべて、米国市民とする」と明記されている。

  ペンス副大統領はこの日開かれたイベントで、出生による国籍取得は法律の「抜け穴」であり、不法移民に悪用されてきたと主張。移民や人身売買に利用される「抜け穴」を含め、米国に「人々を引き寄せる磁石のように利用される可能性のある法律を、できるだけ広範囲にわたって検証するのが望ましい」と発言。「率直に言って、出生に基づく国籍付与はその一つだ」と述べた。

  独立非営利団体のプロジェクト・オン・ガバメント・オーバーサイトに所属する憲法の専門家、サラ・ターバビル氏は、市民権を剥奪された住民から訴えられるのは必至で、越権行為として超党派の議員から非難を集める可能性は高いと述べた。

  「大統領が憲法並びに150年以上に及ぶ修正第14条の解釈を、一つの大統領令で改正できると信じるのは、正直に言って理不尽だ」とターバビル氏は述べた。

原題:Trump Seeks to Limit Birthright Citizenship in Constitution (4)(抜粋)

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