高騰したブラジル市場が現実に直面-ボルソナロ候補勝利から一夜明け

  • ボルソナロ次期大統領への投資家の期待は非常に高い
  • 公約された経済政策が実行に移されるかをトレーダーは注視

ブラジル大統領選で極右ジャイル・ボルソナロ候補の勝利が近づくのにつれて上昇した市場は、現実を突き付けられる段階に入っている。

  ボルソナロ候補が55%の得票率で大統領に選出されてから一夜明けた29日のブラジル市場では、株式相場が朝方の上昇を消して下げに転じ、通貨レアルは2カ月ぶりの大幅安となる方向で下げた。これはボルソナロ氏が選挙戦で公約し投資家が熱望する経済政策を、たとえ大方の国民に不人気でも実際に実行に移せるかどうかをトレーダーが見極めようとしていることを示唆している可能性がある。来年の年金改革承認、国有企業民営化の強力な推進、経済顧問のパウロ・ゲデス氏に同調する閣僚人選のめどが立つことを市場は望んでいる。

ボルソナロ氏の勝利を祝う支持者ら(10月28日、サンパウロ)

撮影:Victor Moriyama / Getty Images

  中南米株式ファンド(運用資産4億5000万ドル=約510億円)を運用するフィデリティのマネーマネジャー、ウィル・プルエット氏(ボストン在勤)は「やるべきことは多い」とした上で「経済の課題は変わらない。年金改革を通じた財政赤字削減、競争力と生産性の向上、ビジネスを行う際の複雑性解消、税制改革、関税改革だ」語った。

  ボルソナロ氏が労働党(PT)候補のフェルナンド・アダジ氏に勝利するとの見方を投資家が織り込み始めたことから、ブラジル株の指標であるボベスパ指数とレアルはこの6週間に世界最大の上昇を演じていた。PTはこの10年に経済政策で失敗を犯したと投資家から不評を買っている。

  一方、ボルソナロ氏は財政分野に明るくないと公言しているが、トレーダーらは財務相就任が予想されるゲデス氏に信頼を置いている。同氏はリオデジャネイロに本社を置くプライベートエクイティー(未公開株、PE)投資会社を立ち上げた実績があり、財政基盤を強化する措置を支持する。

  ボベスパ指数は一時3.1%高まで上昇したが、結局2.2%安で終了。一時1.5%高に上昇したレアルも下落に転じ、2.1%安となった。

原題:Brazil’s Monster Rally Due for Reality Check After Bolsonaro Win(抜粋)

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