ムニューシン氏はガイトナー氏の記録塗り替えへ-米国債の入札規模で

  • 従来記録はリセッション後の810億ドル、今回は税収減などが背景
  • 米財務省は発行増額を続けるしかないだろう-BMOヒル氏

拡大する米国の財政赤字を穴埋めするための国債発行で、ムニューシン財務長官は記録を塗り替える見通しだ。これまでの最高は、約9年前にリセッション(景気後退)後の経済回復策でガイトナー元長官が実施した約810億ドル(約9兆1100億円)だった。

  米財務省は31日に四半期定例入札(クオータリーリファンディング)の規模を発表する。プライマリーディーラー(米政府証券公認ディーラー)では発行増額を見込むストラテジストが多く、来週実施の3、10、30年債の入札は前例のない規模になる可能性が高いとみている。また期間5年以下への傾斜が一段と強まるとの見方も多い。

ムニューシン米財務長官

ブルームバーグ

  ガイトナー元長官の時とは異なり、今回の発行増額につながった財政赤字の膨張は、税収減少と歳出増加のほか、景気低迷というより高齢化の影響を背景にしている。実際、失業率はほぼ半世紀ぶりの低水準にある。

  BMOキャピタル・マーケッツの金利ストラテジスト、ジョン・ヒル氏は「赤字に縮小の兆しはなく、財務省は発行増額を続けざるを得ないだろう」と予想。「ガイダンスにはポートフォリオ残存期間を加重平均で広く均質に維持したい意向が明記されており、これに基づくと、期間が短めの発行に引き続き重点が置かれるだろう」と述べた。

  前回リファンディングの規模は8月に発表。この直後の入札では、3、10、30年債合わせた発行総額が780億ドルだった。米財務省は四半期かけて2、3、5年債の発行を毎月10億ドルずつ引き上げたほか、7、10、30年債の発行を一度だけ10億ドル増やした。ドイツ銀行やバンク・オブ・アメリカ、シティグループなどは、これと類似したパターンの増額を予想している。

原題:Mnuchin Set to Top Geithner’s Record as Treasury Auctions Grow(抜粋)

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