米個人支出は堅調、所得は鈍化-インフレ指標は当局目標と一致

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9月の米国の個人消費は堅調さを維持する一方、個人所得は伸びが鈍化した。この結果、貯蓄率は今年に入ってからの最低水準となった。インフレ指標は金融当局の目標と一致し、漸進的な利上げという当局の見通しを後押しする内容だった。

  米商務省が29日発表した9月の個人消費支出(PCE)は前月比0.4%増。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値と一致した。8月は0.5%増(速報値0.3%増)に上方修正された。9月の個人所得は前月比0.2%増と市場予想を下回り、この1年余りで最も低い伸びにとどまった。貯蓄率は6.2%と、2013年以来の低水準に並んだ。

米貯蓄率の推移

米商務省

  9月の個人消費支出の伸びは、特に自動車・部品などの耐久財支出の増加を反映している。一方で、個人所得が予想に届かなかったことは、有意で持続的な賃金上昇が今なお安定的に実現していない状況を示した。ただ、ハリケーン「フローレンス」が統計に影響した可能性はある。

  アマースト・ピアポント・セキュリティーズのチーフエコノミスト、スティーブン・スタンリー氏は今回の統計について、「個人消費が年内、強さを維持する良い兆し」と指摘。「貯蓄率の低下は決して良い材料ではないが、それもまだ比較的高水準にある」と述べた。

  米金融当局がインフレ目標の基準とするPCE価格指数は前月比0.1%上昇で、市場予想と一致。前年同月比では2.0%上昇した。食品とエネルギーを除くPCEコア価格指数は前月比0.2%上昇と、市場予想中央値の0.1%上昇を上回った。前年同月比では2.0%上昇。

  スタンリー氏は「PCEコア価格指数がようやく2%に達した後、そこから低下したり伸びが加速したりすることなく、その水準にとどまっているようにみえることに、米金融当局はかなり満足しているに違いない」と指摘。「米金融当局が金利を中立水準に戻すことへの論拠を示すものだ。当局は中立水準への金利引き上げを急ぐ必要もなく、これまでのようなペースから加速させる必要もない」と話した。

  9月の賃金・給与は前月比0.2%増と、8月の0.5%増から鈍化。実質ベースの可処分所得は0.1%増と、5カ月ぶりの低い伸びにとどまった。

  統計の詳細は表をご覧ください。

原題:Americans Save Less to Sustain Spending as Income Gains Cool (1)(抜粋)

(詳細やエコノミストの見方を追加して更新します.)
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