メルケル時代幕引きへ、首相は党首再選目指さず-州議会選で引責

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  • CDUは28日のヘッセン州議会選挙で議席を大きく減らした
  • 18年にわたりCDU率いたメルケル氏の指導力に陰り

メルケル首相は20年近くドイツを率いてきた与党キリスト教民主同盟(CDU)の党首を退く。連立与党への支持低下の責任を取る形となる。首相としては2021年までの任期を全うする意向だ。

  首相は29日にベルリンで記者会見し、「政権が与えているイメージは受け入れられるものではない」と語った。CDUは28日のヘッセン州議会選挙で大きく議席を減らした。「連邦政府が再びうまく機能できるよう、私の役割を果たすために決断した」と説明した。

12月のCDU党首選で再選を目指さないと表明したメルケル独首相

Source: Bloomberg)

  昨年の連邦議会選挙結果を受けて、13年近くドイツを率いてきたメルケル首相の指導力に陰りが生じた。6カ月をかけて連立政権をまとめ上げたが、政権内の対立が後を絶たず、バイエルン州とヘッセン州で議席を大きく減らした。

  メルケル氏(64)が下した衝撃の決断は、独首脳として欧州や世界に影響を与えてきた時代の終わりが始まったことを意味する。2021年まで任期を全うできるかは、次期党首に左右される。

メルケル氏とクランプカレンバウアー氏(29日)

Bloomberg

  12月の党首選で側近で現幹事長のクランプカレンバウアー氏が次期党首に選ばれれば、メルケル氏の首相続投は容易だが、かねての政敵フリードリヒ・メルツ氏であれば難しくなるかもしれない。いずれにせよ政権への支持低下は無視できないほど厳しいものだとメルケル氏は判断。ヘッセン州の選挙後に「何もなかったように平常に戻ることはできない」と述べた。

  党首選に集中するCDUが今のところ、メルケル氏の決断を支持するのはほぼ確実な見通しで、連立相手の社会民主党(SPD)にも総選挙に打って出るメリットはほとんどない。SPDのナーレス党首は連立政権が協力することには共通の利益があると述べ、メルケル氏の「並外れた業績」を称賛した。

  メルケル氏を巡っては、首相退任後に欧州連合(EU)の役職に転じる可能性があるとの臆測が流れていた。だが同氏は、退任後に別の政治的な役割を模索する計画はないと言明し、実質的に公職から退く考えであることを明らかにした。

  メルケル氏は「私はかつて、生まれながらの首相ではないと述べた。それを忘れてはいない」と語った。

原題:Merkel Is Said to Give Up CDU Party Leadership in Dramatic Move(抜粋)
Merkel Steps Down as Party Leader, Hurt by Election Setbacks (1)
Merkel Steps Down as Party Leader as Election Setbacks Take Toll

(メルケル首相の意向を加筆し、SPD党首の発言を加えて更新します.)
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