債券上昇、世界的リスク回避の動きで買いー債券優位の展開続くとの声

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  • 長期金利は0.11%、一時は0.12%まで上昇場面も
  • 株価、世界的な流れはまだ不透明で立ち直るには時間が必要-岡三証

債券相場は上昇。世界的にリスク回避の動きが続く中、午後の取引終盤に日本株が再び下落に転じたことから、投資避難先としての円債に買い圧力が掛かった。

  29日の長期国債先物市場で中心限月12月物は前週末比1銭高の150円73銭で取引を開始。日経平均株価が上昇して取引を開始すると、一時150円61銭まで下げた。しかし、午後は株価の下落に伴い買い圧力が強まり、結局は8銭高の150円80銭と、この日の高値で引けた。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「日経平均が上昇する局面があったものの、米株など世界的な流れはまだ不透明で立ち直るには時間が必要。不透明要因が依然として多い状況で本格的な株価の上昇は見込みづらい」と指摘。「安全資産需要でしばらく債券優位になるのではないか」とみる。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物352回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)高い0.115%で寄り付き、一時は0.12%まで上昇。その後は0.11%に戻して推移した。

  26日の米株式相場は大幅下落。ハイテク銘柄を中心に売られ、主要3株価指数がそろって下落した。一方、米債相場は株安を背景とした逃避需要で買いが優勢となり、米10年国債利回りは4bp低い3.08%程度で引けた。

  この日の東京株式市場では、日経平均が反発して取引を開始し、一時は前週末比281円39銭高まで上昇。その後はマイナスに転じ、結局は34円80銭安の2万1149円80銭で終了した。

日銀会合

  日本銀行は30日から2日間の日程で金融政策決定会合を開く。ブルームバーグが19~24日に実施した調査では、調査対象のエコノミスト46人全員が現状維持を予想した。また、31日には11月のオペ運営方針が公表される予定だ。

  事情に詳しい複数の関係者によると、複数の日銀当局者から、現行の金融緩和策で操作対象とする長期金利について、多くの市場関係者が想定している上下0.2%を超える変動幅を許容する意見が出ている。

  岡三証の鈴木氏は、「不安定な外部環境の動きがある中で、日銀としても円高に拍車を掛けるような形での刺激はあまり望ましいと思わないだろう。政策やオペの運営方針については様子見になる可能性が高い」としている。

日銀会合に関するブルームバーグ調査の詳細はこちらをご覧下さい。

新発国債利回り(午後3時時点)

前週末比
2年債 不成立
5年債-0.090%-0.5bp
10年債 0.110% 横ばい
20年債 0.625%-0.5bp
30年債 0.855%-0.5bp
40年債 1.015%-0.5bp
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