【日本株週間展望】反発、割安感や好決算手掛かりー乱高下は警戒

  • 日経平均は4週で3000円下落、25日移動平均線から8.4%下方かい離
  • PER16年来の低水準、通期業績計画の上方修正がポイント

10月5週(29日-11月2日)の日本株は反発する見通し。堅調な米経済統計と国内外の好決算を背景に、割安感を評価する買いが入りそう。ただ、市場のボラティリティーが高止まりしているほか、日本企業に影響が大きい中国経済の減速に対する警戒感も根強く、上値は限定される。

  日経平均株価は直近ピークを付けた10月2日の2万4270円から26日までに3000円超下落した。テクニカル指標面では25日移動平均線からの下方乖離(かいり)が8%台に拡大、売られ過ぎを示す5%を超過している。日経平均の1年先予想PERは13倍台とチャイナショック後の2016年初旬の水準まで低下、割安感は強い。市場は反転のきっかけ待ちで、それを担うと期待されるのが企業業績だ。信越化学工業は26日、19年3月期の業績と配当計画を上方修正した。こうした動きが続けば相場を後押ししそう。ただし、米中通商摩擦で中国景気が減速、日本企業は貿易面で関係が深いため先行きに慎重な見方も出ている。

  米国では経済指標の公表が相次ぐ。29日に9月の個人消費支出(PCE)、30日に10月の消費者信頼感指数、11月1日に供給管理協会(ISM)製造業景況指数、2日に雇用統計が発表される。市場予想はPCEが前月比0.4%増(前回0.3%増)、消費者信頼感指数は136.8(同138.4)、製造業景況指数は59.4(59.8)で、良好な景気が続いていることが確認できそう。決算は30日にフェイスブック、1日にアップルが発表する。

  国内の決算発表はピークを迎える。29日にファナック、30日にソニー、ホンダ、任天堂、31日に武田薬品工業、野村ホールディングス、村田製作所、東京エレクトロン、1日にKDDI、2日に新日鉄住金が予定している。日本銀行は30、31日に金融政策決定会合を開き、終了後に結果と展望リポートを公表する。4週の日経平均株価は週間で6%安の2万1184円60銭と4週連続で下落した。

≪市場関係者の見方≫  
SMBC信託銀行の山口真弘シニアマーケットアナリスト
  「短期的に売られ過ぎのサインが出ており、足元で良好な決算をきっかけにした買いが期待される一方、ボラティリティーの高まりや中国経済減速への懸念から上値は重いだろう。日経平均の1年先予想PERは13倍台とチャイナショック後の16年初旬の水準まで低下、当時よりEPSは伸びており、割安感は強い。上期決算の堅調さは織り込み済みで、通期計画で上方修正が相次ぐことが株価上昇に必要だが、中国景気の減速感から先行きに対して慎重な見方も出やすい点は注意。週末の米雇用統計やその次の週に控えた米中間選挙が意識され、積極的に買い戻す動きが弱まり様子見ムードになりやすい」

三菱UFJ国際投信の宮崎高志戦略運用部長
  「国内景気は極端に悪くなっているわけではなく、今の収益環境下で日本企業の下期業績が大きく変わることはないだろう。減税効果の剥落(はくらく)で来年の米マクロ指標の伸びは鈍化してくるが、景気拡大は続く。業績予想が大きく下方修正されないという前提ならTOPIXの水準1600はPER13倍と割安な方で、下げのスピードが速いことから超短期では戻りが予想される。ただ、来年の景気に対する見方が弱まる中で流動性は吸い上げられつつあり、リスク資産を抑え気味にしたほうが良いとの見方が台頭。ISMや雇用統計などは現在の環境下で強い数字が出てもバックミラーのように過去の話だと受け取られやすい。逆に弱い数字なら嫌気される可能性がある」
  

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