第一生命:オープン外債を為替次第で増加、円債は「手が出ない」-下期

  • オープン外債増は1ドル=112円より下、ヘッジ外債からシフト
  • 30年国債が「1%になっても買わないという考え方」-円債

第一生命保険は今年度下期(10月ー2019年3月)の運用計画で、為替ヘッジをしない外国債券(オープン外債)へ為替水準次第で資金を振り向ける。円債への投資が超低金利で難しく、9月以降のヘッジコスト急上昇でヘッジ付き外債への投資妙味も低下している。

  重本和之運用企画部長は26日の記者説明で下期について、想定通りならヘッジ外債が減る方向で「ドル円相場の水準を見ながらオープン外債にシフトさせるのがメインシナリオになる」と述べた。下期想定は1ドル=112円が中心でレンジは105円~115円で、「買い入れ水準は112円より下であることには間違いない」と話した。

  ヘッジ外債は金利水準次第だが、12月末を超えるまでヘッジコストの低下は見込んでおらず、「残高は想定している状況に従えば減らす方向」で対応する。償還資金などを再投資する場合は、為替ヘッジでプレミアムの受け取れる欧州や、長短金利が低下傾向でヘッジ後の利回りを確保した上でキャピタルゲインも見込める豪州やニュージーランドを挙げた。上期は、利益確定で売却した株式の資金をヘッジコスト上昇前にシフトして残高は増加した。

  円債の残高は「減少」を見込む。「この金利の状況では円債は手が出ない」と話す。負債にマッチングさせる買い方では30年国債が「1%になっても買わないという考え方」との方針。上期も残高は純減となった。

  今後の円債購入について、20年国債の金利が現在の0.6%程度から上昇余地がないと思えば、「トータルリターン的発想で20年債を買う発想はある」と話す。ただ、日銀は明示してないもののテーパリングに向かい、10年金利の変動許容幅の拡大でボラティリティが上昇する可能性は高まっているが、「そもそも日本の超長期金利の見通しは良くない」と当面は円債購入の選択肢は低いという。

内外株

  国内株式は、想定通り日経平均株価が想定する2万4000円中心で足元の調整から脱却すれば、リスクコントロール目的の売却で残高減少を計画。インパクト投資や成長株投資は引き続き継続していく考えだ。上期は売却を進め残高は減少した。

  外国株式は株価水準次第だが、足下の株価は調整しており、「それなりに買い入れることになり、レンジの上限に近づけば売却する」としている。上期は株価をみながら機動的に資金配分しマーケットが堅調だったため残高は圧縮した。

  ヘッジファンドや未公開株(PE)に投資するオルタナティブの残高は引き続き増加を予定。「既存アセットとの低相関によりポートフォリオ全体のボラティリティを落とせるため、下半期も積極的に取り組む」という。不動産は、上期は売却案件があり減少したが「基本的には残高を維持したい」と話す。下期は積極的取り組み「増加」予定で、年間を通じて残高は維持する方針だ。

  資産分散の強化としては、投資対象国・通貨を40カ国25通貨に拡大した。ただ、新興国に対する逆風が強まり、投資対象は増やしたものの実際の保有の通貨は減らしている。「また落ち着いてきたら実際の保有も拡大したい」と話す。そのほか、欧州中心の海外インフラデット(約100憶円)や福岡空港のコンセッションプロジェクトなどインフラ投資を実施した。

【2018年度下期の運用計画一覧】

単位:
億円
国内債外債ヘッジ
外債
オープン
外債
国内株外国株新規
成長
第一生命減少--金利水準
次第
為替水準
次第
減少株価水準
次第
--
かんぽ生命減少増加増加横ばい横ばい横ばい--
日本生命横ばい
~増加
--横ばい
~減少
増加内外株
で増加
内外株
で増加
増加
明治安田横ばい--減少増加やや増加やや減少--
富国生命横ばい横ばい横ばい横ばい▲100300--
三井生命横ばい増加100程度増加横ばい--100程度

【2018年度下期金融環境見通し一覧】


国内金利
(%)
米国金利
(%)
日経平均
(円)
ダウ
(ドル)
ドル円
(円)
ユーロ円
(円)
第一0.00~0.20
(0.15)
2.80~3.50
(3.20)
22000~25000
(24000)
23000~27000
(26000)
105~115
(112)
120~140
(130)
かんぽ0.0~0.3
(0.2)
2.8~3.3
(3.0)
21000~25000
(23000)
23000~27000
(25000)
100~120
(110)
125~145
(135)
日本▲0.20~0.20
(0.10)
2.7~3.7
(3.20)
21000~26000
(24000)
23000~28000
(26000)
104~124
(114)
125~145
(135)
明安0.05~0.25
(0.1)
2.7~3.4
(3.0)
21000~25000
(23000)
23500~27500
(26000)
105~118
(110)
123~138
(130)
富国▲0.10~0.20
(0.15)
2.7~3.5
(3.3)
20000~
26000(24000)
23000~
28000(26500)
100~118
(113)
120~140
(132)
三井▲0.10~0.20
(0.10)
2.8~3.6
(3.2)
24000~
25300(24600)
24200~
27800(26500)
106~116
(111)
122~137
(130)

※かんぽ生命、日本生命は年度末レンジ(年度末見通し)
※第一生命は想定レンジ(年度末中心)
※三井生命は18年度末見込み(中心)
※明治安田生命、富国生命は18年度下期の想定レンジ(年度末)

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