債券上昇、世界的なリスクオフ再燃で買い優勢ー午後に軟化場面も

更新日時
  • 先物は7銭高の150円72銭で引け、長期金利は一時0.105%に低下
  • 株価がまた下げ始めたのとオペ結果が円債の支えー三菱UFJ信託

債券相場は上昇。前日の米国市場で株価が大幅反発して長期金利が上昇した流れを引き継ぎ、売りが先行した後、午後に国内株式相場が下落に転じると買いが優勢となった。日本銀行がこの日に実施した国債買い入れが需給の引き締まりを示したことも支えとなった。

  26日の長期国債先物市場で中心限月12月物は前日比1銭安の150円64銭で開始。午後は株安の進行を背景に買いが優勢となり、一時は150円77銭と中心限月で7月31日以来の高値を付けた。その後、日銀政策に関する報道を受けて150円53銭まで下げたが、すぐに持ち直し、結局は7銭高の150円72銭で引けた。

  三菱UFJ信託銀行資金為替部の鈴木秀雄課長は、「株価がまた下げ始めたのと、国債買い入れオペで残存期間3年超5年以下の応札倍率が低下して需給の引き締まりを意識させたことが円債には下支え要因となった」と指摘した。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の352回債利回りは0.115%と、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値を0.5ベーシスポイント(bp)上回って取引を開始したが、午後に株安が加速すると0.105%と9月13日以来の低水準を付けた。一部報道を受けて0.12%まで上昇した後は、0.11%で推移した。

  SBI証券の道家映二チーフ債券ストラテジストは、午後の相場軟化について、「日経平均が大きく下落した局面で債券が買い上げられていたところに日銀政策に関するニュースが出て取りあえず市場が反応したとみられる」と指摘。ただ、「冷静に考えると決定会合前のブラックアウト期間に入っている上、株が大きく動いている時に日銀が意図的にボラティリティーを高める話を流すタイミングではない」と述べた。

日銀金融政策に関する記事はこちらをご覧下さい。

  株式相場は続落。前日の米国株価の急反発を受けて上昇して始まったが、アジア株式相場が大きく下落すると下げに転じた。日経平均株価は0.4%安の2万1184円60銭で終了。一時は300円近く下落する場面があった。

日銀買いオペ

  日銀は午前の金融調節で中期と長期ゾーンを対象に国債買い入れオペを実施した。買い入れ額は1年超3年以下が3000億円、3年超5年以下が3500億円、5年超10年以下が4500億円と、いずれも前回と同額。応札倍率は3年超5年以下が1.78倍と昨年9月以来の低水準となり、売り圧力の弱まりが示された。

  野村証券の中島武信シニア金利ストラテジストは、「1年超3年以下は無難、3年超5年以下は強め、5年超10年以下は無難。5年超10年以下の応札倍率は上昇したが、前回が低過ぎた。倍率的には普通」と分析した。

新発国債利回り(午後3時時点)

前日比
2年債-0.125%-0.5bp
5年債-0.085%-0.5bp
10年債 0.110% 横ばい
20年債 0.630%-0.5bp
30年債 0.860% 横ばい
40年債 1.020% 横ばい
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE