【個別銘柄】半導体関連安い、シャープも下落、パナソニク買われる

  • 米半導体企業決算に失望、供給過剰やスマホ需要鈍化が要因
  • 米テスラの「生産地獄」脱出でパナソニクの電池生産加速も

25日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  半導体関連:東京エレクトロン(8035)が4.3%安の1万4020円、SUMCO(3436)が4.1%安の1331円。米半導体企業決算に対する失望から米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は6.6%安となった。みずほ証券の倉持靖彦投資情報部長は米半導体決算について、供給過剰による価格下落、スマホ需要の勢い鈍化などが要因とし、DRAM、NANDとも10月に入ってからさらに価格の下げピッチは加速していると指摘した。SCREENホールディングス(7735)は7%安の5760円、アドバンテスト(6857)は9.8%安の1891円、ディスコ(6146)は7.7%安の1万6290円。

  シャープ(6753):9%安の1671円。4-9月の売上高速報値が1兆1250億円で、従来計画の1兆3000億円を下回ったと24日に発表。流通在庫を勘案し中国での液晶テレビの販売を抑制するなど「量から質へ」の体質改善に取り組んだほか、台風による物流への影響があったとした。半面、体質改善の着実な進展で純利益は前年同期比15%増の400億円と従来計画の360億円から上振れ。SMBC日興証券は、最終需要の弱さを勘案した場合、下期以降もさらなる調整リスクがあり、先行きは楽観できないと指摘。鴻海グループ全体も、同社を取り巻く環境は構造的に厳しくなりつつあるとした。

  LINE(3938):9.3%安の3590円。7-9月期の営業損益が35億7600万円の赤字に転落、市場予想は25億1000万円の黒字だった。SMBC日興証券はコア事業の収益性低下が要因と分析、収益性回復にはしばらく時間を要する印象でネガティブだと指摘。具体的に同証はコア事業の営業利益率が13.4%で前年同期比13.6ポイント低下、新LINE Ads Platformへの移行中のためディスプレー広告の成長が鈍化する一方、従業員報酬などで営業費用が増加したと分析。ゴールドマン・サックス証券もコア事業の成長鈍化とマージン低下を懸念、目標株価を3900円から3600円に引き下げ、投資判断は「中立」を維持した。

  パナソニック(6752):0.5%高の1222.5円。ほぼ全面安の中で数少ない上昇銘柄となった。電池供給先の電気自動車メーカー、米テスラの決算発表で同社がいわゆる「生産地獄」から7-9月に脱したことが示唆された。「モデル3」1台当たりの生産に要した労働時間が同期に前四半期比約30%減少したという。パナソニックの伊藤好生副社長は9月のインタビューで、テスラの自動車生産が軌道に乗ってきたことを受け、米工場での電池セル生産のペースを加速させると述べていた

  花王(4452):2.9%安の7328円。7-9月期営業益が514億3000万円と市場予想の554億8000万円を下回った。ゴールドマン・サックス証券は中国おむつ市場の競争激化、原料高などによると指摘、これらの要因が来年も継続する可能性が高いため、7-9月期の苦戦は一過性と考えにくいと分析した。同証は投資判断「中立」を継続しつつ、目標株価を7100円から7000円に引き下げ。SMBC日興証券は、4-6月期時点で販売不振が続いていた中国向けベビー用紙おむつが正常化するとみていたが回復は遅れていると指摘した上で、海外メーカー間で価格競争が過熱していることなどが影響していると分析。

  ニッパツ(5991):11%安の936円。SUBARU(スバル)はエンジン部品のバブルスプリングに不具合があり、近く数十万台以上の大規模なリコールを届け出ると朝日報道。バルブスプリングは高速で開閉するエンジンバルブを支えるばねでニッパツも製造している。自動車調査会社、カノラマの宮尾健アナリストは、バルブスプリングは特殊部品でありメーカーも限られるとした上で、主要メーカーであるニッパツに対して費用負担が発生するなどの可能性を嫌気した連想売りが出ているのではないかと指摘した。

  キヤノンマーケティングジャパン(8060):9.7%安の1982円。1-9月期売上高は前年同期比1.8%減の4479億円、営業利益は同14%減の159億円。デジタル一眼レフカメラやインクジェットプリンター(IJP)などが低調に推移した。通期営業利益計画は前期比11.2%減の270億円と従来の285億円から下方修正。野村証券は第3四半期業績で売上高が同3.4%減、営業利益が同16%減となったと指摘、コンシューマー事業を除けば前年同期比増益だったが、デジカメやIJPの販売が振るわなかった同事業に引きずられたとみる。

  島精機製作所(6222):700円(16%)安の3725円ストップ安。19年3月期営業利益計画を従来の160億円から80億円に下方修正、中間配当予想を1株当たり35円から30円に減額した。ゴールドマン・サックス証券はリポートで、主力のホールガーメント横編機は堅調な一方で、バングラデシュにおける総選挙前の政情不安による設備投資意欲の減退、アジアでのシューズ向けの競争激化などで、従来機の年間販売計画を1万5000台から1万台程度まで下方修正したと推定。アジアの競合環境の悪化を鑑みると、構造的な成長の継続は見通しづらいと指摘した。投資判断「買い」は継続するが強い買い推奨の「コンビクション・リスト」から削除。

  千趣会(8165):12%安の331円。業績悪化を受けて数百人規模の希望退職や本社売却などリストラを検討していると日経ビジネスが24日報じた。千趣会はこの報道について、業務改善に向けてさまざまな可能性を検討しているが、現段階で決定している事実はないと発表した。同社の今期営業損益予想は3億円の黒字。前期は43億円の赤字だった。

  ワタベウェディング(4696):14%高の591円。千趣会(8165)の持ち分法適用会社であるワタベウェの渡部秀敏会長が千趣会による経営への関与の強まりに反発し、10月にマネジメント・バイアウト(MBO)を提案したと日経。

  シーズ・ホールディングス(4924):700円(16%)高の5200円ストップ高。米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が23日、シーズHDを株式公開買い付け(TOB)などで完全子会社化すると発表したことで、前日に続いてTOB価格5900円にさや寄せする形で買いが殺到している。

  月島機械(6332):5%高の1400円。25日に発表した4-9月期営業利益は前年同期の10億6300万円の赤字から黒字転換し、6億300万円を確保、通期計画は前期比42%増の63億円を据え置いた。国内外の上下水道用汚泥処理設備や食品、化学、鉄鋼分野における設備投資需要を取り込んだ。

  栄研化学(4549):6.8%高の2428円。野村証券によると、米がん協会(ACS)は大腸がんスクリーニングのガイドラインを更新し、45歳以上の成人は年1回便潜血検査を受けることを初めて推奨。米予防医療タスクフォース(USPSTF)のガイドラインより5歳前倒しにすることで対象者が2200万人増える見通し。24日の決算説明で栄研化は、実務レベルではACSのガイドラインをより重視していると説明、米国での便潜血検査の普及は想定より明るい可能性があると同証。

  福井銀行(8362):1.2%高の2053円。19年3月期純利益計画は従来の23億円から35億円に上方修正すると24日に発表した。資金運用収益や有価証券売却益が当初見込みを上回るほか、第2四半期までに増加した与信関係費用が不良債権の回収などによって計画内に収まることが主因。

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