ロッキード、150億ドルのサウジ案件にリスク-カショギ氏死亡問題で

  • 米議会でサウジへの武器売却停止を求める声が強まっている
  • トランプ氏主導1100億ドルの武器売却計画の実現性は不確かだった

ロッキード・マーチンが目指すサウジアラビアへの150億ドル(約1兆6800億円)相当の高高度防衛ミサイル(THAAD)売却計画は、サウジの反体制派ジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏殺害を受けて同国への武器売却停止を求める声が米議会で高まっている影響を最も受けやすいかもしれない。同案件は最終的な合意が成立していない。

  トランプ米大統領が昨年のサウジ訪問時に発表した1100億ドルの武器売却パッケージがせいぜい願望だったということも明確になった形だ。もっともトランプ大統領はカショギ氏の問題にかかわらずこの計画を実現する姿勢を示している。

  米戦略国際問題研究所(CSIS)の中東プログラム担当ディレクター、ジョン・アルターマン氏は「その数字は分析面では役立たないが、政治的には役立つ。ハードウエアで1100億ドルには近づかない。今年も来年も到達しない」と語った。

  武器のほか後方支援、訓練の提供を盛り込んだサウジのこの計画は、オバマ前政権下で始まった。米国防総省によると、このうち最終的な条件や価格を明記した「提供および受け入れの書簡」が署名された案件は145億ドル相当にとどまる。

  ロッキードのTHAAD売却案件は米議会の最初の承認を得てから1年たっても交渉が行われている。ロッキードのブルース・タナー最高財務責任者(CFO)は23日の決算発表後のアナリストとの電話会議で、サウジとのTHAAD案件は「当社が待っている受注案件の中で最大だ」とし、「まだまとまっていない」と説明した。

原題:Lockheed’s $15 Billion Saudi Deal at Risk After Khashoggi Death(抜粋)

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