イタリア政府、利回りスプレッド拡大で銀行支援の構え示唆

  • 国の支援はEUのベイルイン・ルールに従う必要
  • 官房長官:必要なら直ちに介入-前政権のモンテパスキ対応を批判

イタリア政府は債券利回り上昇に苦しむ銀行を支援するため介入する用意がある。サルビーニ副首相のトップアドバイザーが明らかにした。予算案で投資家を警戒させたイタリア政府から欧州連合(EU)への警鐘となりそうだ。

  ジョルジェッティ官房長官は23日遅くに国営放送RAIとのインタビューで、イタリアとドイツの債券利回りのスプレッドが400ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)に接近した場合、イタリアの銀行は資本増強が必要になると指摘した。同長官はどのような公的介入が必要になるかについては具体的に言及しなかった。

  欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会は23日、イタリアの2019年予算案を拒否し、異例の修正要求を行った。欧州委とのこうした対立を受け、イタリアの債券利回りは上昇し、ドイツ国債とのスプレッドは拡大している。

  EUは先の金融危機の後、銀行の債権者や投資家がいわゆるベイルイン・ルールに基づき救済コストを負担することを、銀行への公的支援を承認する前提とした。ジョルジェッティ氏はこうしたルールの下で前政権によるモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナの救済に時間がかかったと批判し、現政権なら直ちに介入すると述べた。

  ミラノのボッコーニ大学のカルロ・アルベルト・カルネバーレ・マフェ教授(ビジネス戦略)は「文言はかなり曖昧だ。EUに対する挑戦かもしれないし、既存の手段を使い欧州ルールの範囲内で国が行動することを意味する可能性も高い」と指摘した。

  イタリアとドイツの国債利回りスプレッドはミラノ時間24日午後5時55分時点で321bp。通信社ラジオコルの報道によると、トリア財務相はRAI・TVの番組収録で現在のスプレッドの水準を長くは支えられないとコメントした。

  バークレイズのアナリスト、ファビオ・フォイス氏は24日付のリポートで「イタリアの銀行の大半はこの水準に対応できるだろうが、一部の中小銀行の資本バッファーには圧力がかかるかもしれない」と指摘。ただ、ジョルジェッティ長官のコメントは「政府が依然として市場の状況に敏感であるとのわれわれの見方を裏付けた」と記した。

原題:Italy’s League Floats Aiding Banks as Bond Spreads Rise (2)(抜粋)

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