明治安田生命:ヘッジ外債を一転減、オープンは増やす-下期

更新日時
  • 円高局面ではヘッジ外債からオープンへの入れ替えも
  • 円債は「横ばい」、金利上昇局面で長期債買い入れも償還多く

明治安田生命保険は今年度下期(10月ー2019年3月)の運用計画で、為替リスクを回避(ヘッジ)した外国債券の残高を減らし、オープン外債は増やす。山下敏彦執行役副社長が25日記者説明した。

  ヘッジ外債の残高は「減少」を見込む。ヘッジコストを考慮したトータルリターンで円建て債券との比較で妙味あれば積み増す。上期は海外金利の上昇局面で純増させたが、下期はオープンへの入れ替えを検討して、通期では「減少」となる。オープン外債は残高「増加」を計画。国内株を含めてリスクを見極めつつ配分を調整し収益を積み上げる。金利水準に留意して円高局面ではヘッジ外債からの入れ替えも含め重点的に積み増す。上期は1100億円減少したが、通期では「増加」となる見込み。

  保険収支に償還・返済資金、利息・配当金等収入を加えた今年度の投資財源は2兆5000億円弱を見込んでいる。このうち約25%を国内外のクレジット、約15%を国内貸付や内外株式に配分する。残りは、内外金利や為替水準に応じて円債とヘッジ外債の間で効果的に配分する投資枠。もう1つは円高や株安を捉え、オープン外債と国内株式の間で配分する投資枠を設定している。

  円建て債券の残高は「横ばい」を計画。内外金利、ヘッジコストの水準を勘案し、円建て債が外貨建て債券よりも優位にある場合は買い入れる。AT1債、ハイブリッド債、国内証券化商品などクレジット資産については発行体の信用力に留意しつつ高水準の利回り確保を目指し積み増す。

円建て債

  山下氏は「下期は超長期の円建て債券を積み増せる」との考えだが、必要な超長期金利の水準については「1%は意識していない」と話す。絶対金利の低い短期債よりも、日銀の政策微調整でイールドカーブのスティープ化が若干許容された超長期債は「投資しやすい環境がときどきはある」という。上期も超長期金利の上昇局面で日本国債を買い入れたが償還が多く残高は1800億円減少した。下期も償還がそれなりに予定されており、通期では「やや減少」。

  国内株は簿価の総資産に対する占率上昇を抑制しつつ市場動向に応じて銘柄を入れ替え。上期は横ばい、下期はやや増加、通期やや増加。

  国内貸付の残高は「減少」を見込む。農林水産関係分野を含めサステイナビリティ融資を積極的に推進する計画だが、下期についても貸し出しを上回る返済が予定されている。将来的な金利正常化を見据え、貸し付け基盤の拡大にも注力する。上期の1000億円減少と合わせて通期でも残高は減少となる。

  海外ファンド投資などを含めた外国株式等の残高はやや減少となる。収益力向上のため海外クレジットの取り込み、商業用モーゲージローンや、海外社債などにファンドを通じて投資するが、優先出資証券の償還が予定されている。上期は横ばいだったが、通期でもやや減少となる見込み。

  不動産は、低収益物件の売却を進める一方、賃料収入向上を目的とした既存物件の改修等リニューアルを実施する。新規投資も検討するが減価償却もあり上期、下期、通期とも横ばいの計画だ。

【2018年度下期の運用計画一覧】

単位:
億円
国内債外債ヘッジ
外債
オープン
外債
国内株外国株新規
成長
明治安田横ばい--減少増加やや増加やや減少--
かんぽ生命減少増加増加横ばい横ばい横ばい--
日本生命横ばい
~増加
--横ばい
~減少
増加内外株
で増加
内外株
で増加
増加
三井生命横ばい増加100
程度
増加横ばい--100
程度
富国生命横ばい横ばい横ばい横ばい▲100300--

【2018年度下期金融環境見通し一覧】


国内金利
(%)
米国金利
(%)
日経平均
(円)
ダウ
(ドル)
ドル円
(円)
ユーロ円
(円)
明安0.05~0.25
(0.1)
2.7~3.4
(3.0)
21000~25000
(23000)
23500~27500
(26000)
105~118
(110)
123~138
(130)
かんぽ0.0~0.3
(0.2)
2.8~3.3
(3.0)
21000~25000
(23000)
23000~27000
(25000)
100~120
(110)
125~145
(135)
日本▲0.20~0.20
(0.10)
2.7~3.7
(3.20)
21000~26000
(24000)
23000~28000
(26000)
104~124
(114)
125~145
(135)
三井▲0.10~0.20
(0.10)
2.8~3.6
(3.2)
24000~
25300(24600)
24200~
27800(26500)
106~116
(111)
122~137
(130)
富国▲0.10~0.20
(0.15)
2.7~3.5
(3.3)
20000~
26000(24000)
23000~
28000(26500)
100~118
(113)
120~140
(132)

※かんぽ生命、日本生命は年度末レンジ(年度末見通し)
※三井生命は18年度末見込み(中心)
※明治安田生命、富国生命は18年度下期の想定レンジ(年度末)

(全体的に情報を追加しました.)
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