10月東京消費者物価1.0%上昇、2カ月連続-市場予想と同水準

更新日時
  • 生鮮食品とエネルギーを除くコアコアCPIは0.6%上昇
  • 生鮮食品やエネルギー上昇の景気への影響懸念-第一生経研・新家氏

全国の物価の先行指標となる10月の東京都区部の消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)の伸び率は市場予想通り横ばいだった。上昇は16カ月連続。食料やエネルギー、外国パック旅行費が全体を押し上げた。総務省が26日発表した。

キーポイント

  • 東京都区部コアCPIは前年比1.0%上昇(ブルームバーグの予想中央値は1.0%上昇)-前月は1.0%上昇
  • 生鮮食品とエネルギーを除くコアコアCPIは0.6%上昇(予想は0.7%上昇)ー前月は0.7%上昇
  • 総合CPIは1.5%上昇(予想は1.5%上昇)-前月は1.2%上昇


背景

  東京都区部のコアCPIは食料やエネルギーが全体を押し上げ16カ月連続で上昇した。自然災害などの影響で生鮮食品も値上がりしている。節約志向と消費者心理の悪化に加え、物価上昇に伴う実質賃金の低下が消費を下押しするリスクもある。9月調査の生活意識アンケート調査では、1年前から物価が上がったと答えた人に感想を聞くと、7割台後半が「どちらかと言えば困ったことだ」と回答した。

  日本銀行は30、31両日の金融政策決定会合で物価見通しを公表する。黒田東彦総裁は19日の講演で、景気拡大や労働需給の引き締まりに比べ、物価はなお弱めの動きとなっていると指摘した上で、長期の低成長やデフレの経験などから、「企業の慎重な賃金・価格設定スタンスや家計の値上げに対する慎重な見方が根強く残っていることが大きく影響している」との見方を示した。

エコノミストの見方

  • 第一生命経済研究所の新家義貴主席エコノミストは電話取材で「生鮮食品の値上がりが7-9月に続き10月も収まっておらず、エネルギー価格の上昇と合わせて個人消費にとって悪材料だ」と指摘。「エネルギーはこれから寒くなり灯油の需要が増えることに加え、電気代も上昇が続くだろう。景気への影響が懸念される」と語った。
  • 大和証券の岩下真理チーフマーケットエコノミストは電話取材で「来週の日銀の決定にもあまり影響しない内容。エネルギー関連が支える形でコアCPIの1%近辺推移は来年の春くらいまでは変わらない」と指摘。ただ、消費税の正式発表で一部教育無償化の計画もまとまる見通しなど、「先行きに関しては物価を下げるものがいろいろと待っているのは確か」との見方を示した。

詳細

  • 総合CPIの1.5%上昇は、消費増税が行われた2014年度を除くと、08年7月の1.6%上昇以来の高い伸びと総務省担当者
  • コアコアCPIの上昇率は前月から0.1ポイント低下したが、これは四捨五入の影響で、前月からほぼ横ばい-総務省
  • 宿泊料の下落は、台風の影響で関西国際空港が閉鎖されたことや、北海道地震で訪日外国客が一時的に落ち込んだ影響-総務省
  • 10月の全国消費者物価指数は11月22日に発表
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