強気相場の決算シーズン、市場の反応に異変-発表後の株安相次ぐ

  • キャタピラーやハーレーダビッドソンは決算発表後に株価が下落
  • 強気相場のシナリオの中心である来年の見通しについて懸念がある

強気相場が続いている間、決算シーズンは投資家にとってこれまで安心できる場となっていた。つまり米経済界は全て順調だということを四半期ごとに再確認する機会だった。しかし、今回は違う様相を見せている。

  キャタピラーは7-9月(第3四半期)の利益が市場予想を上回ったものの23日の株価は7%を超える下げとなった。ハーレーダビッドソンやユナイテッド・レンタルズも同じ状況で、売上高と利益が目標を超えたが、株価は下落している。それは今月に入ってからの米株式市場を象徴しており、株式相場は今のところ10月としてこの約10年で最悪のパフォーマンスを記録している。 

  決算シーズンでトレーダーは安心感を得られることも多いが、不確かな課題を突き付けられることもあり得る。明るいニュースは決算発表前にその大半が知られるが、表向きの数字ではなく、利益率や取引、通貨などの先行きに関して幹部が行う時に曖昧な発言が大きな判断材料となる。

  今のところ、それらはどれも相場を押し上げていない。S&P500種株価指数の構成銘柄で決算を発表した企業は全体の25%程度だが、15社を除く全ての企業が予想を上回った。しかし株価は発表の翌日に平均0.5%下落していることが、ブルームバーグのデータで示されている。

  オークブルック・インベストメンツのピーター・ジャンコブスキス共同最高投資責任者(CIO)は「多くの四半期で悪いニュースが少しあってもそれが考慮されなかったが、今はそのスイッチが入り、全く別の方向に働いている」と指摘した。

  

Peak Cycle

S&P 500 profit growth set to slow down in coming quarters

Source: Bloomberg

  企業が予想を達成しているにもかかわらず市場は落ち着きを取り戻していないのには、多くの理由がある。最も重要なのは米経済自体の力強さに関わる問題、つまり運賃や賃金、原料などさまざまな分野でのコスト上昇に言及した企業の数だ。キャタピラーやユナイテッド・レンタルズ、ファスナル、シールドエアー、PPGインダストリーズがこの問題に触れた。

  金利のボラティリティーやトランプ米大統領が仕掛けた貿易戦争、イタリアやサウジアラビアなどでの地政学的な問題の浮上を背景に、強気相場のシナリオの中心である来年の見通しに懸念が広がっている。そうした見通しは、トランプ大統領の税制改革法案が成立してから初めて下方修正されている。

  ブルームバーグ・インテリジェンスのチーフ株式ストラテジスト、ジーナ・マーティンアダムス氏は「足元の市場で起きていることは利益見通しの根本的な見直しだ」と分析している。

原題:All News Is Bad News as Stocks ‘Flipped the Switch’ on Earnings(抜粋)

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