Photographer: Tomohiro Ohsumi

日本生命、新規資金6000億円の一部を日本国債に投資

  • 国内債券の残高は「横ばい~増加」、オープン外債は「増加」
  • ヘッジ外債「横ばい~減少」、ヘッジコスト上昇で社債などへ
Photographer: Tomohiro Ohsumi

日本生命保険は今年度下期(10月ー2019年3月)の運用計画で、新規資金6000億円の一部を日本国債に投資する予定だ。予定利率の引き下げで国債でも運用できる資金ができたことや、為替リスクのヘッジコスト上昇で代替だったヘッジ付き外国債券での運用が難しいことが背景となっている。

  秋山直紀財務企画部長は24日の記者説明で、国内債券は「為替ヘッジコスト控除後の外国債券との比較優位性を勘案しながら投資を進める」と述べた。国内の長期金利の水準は「積極的に投資する金利水準にはない」と指摘し、超長期債利回りは1%以上が必要という。ヘッジコストの上昇、海外金利の上昇といった環境変化があり「相対感で配分調整をする」として、国内債の残高は「横ばい~増加」を計画する。

  上期は国内債券の残高を1兆700億円増やし、そのうち7割程度が日本国債だった。超長期債利回りは必要とする1%を超えなかったが、「通年で1兆円を超える増加資金がある。なかには予定利率を下げており、1%なくても投資できる部分がある」と話した。

  ヘッジ外債は「横ばい」から「減少」の計画。米ドルのヘッジコスト上昇が見込まれる中、ソブリン債を売却しスプレッド収益が獲得できる社債やプロジェクトファイナンスに入れ替える計画。オープン外債は「増加」の予定。ヘッジ外債とオープン外債は為替や金利水準に応じて、機動的に為替リスクをコントロールし配分調整する。

  上期はヘッジ外債の残高を2100億円圧縮し、オープン外債を2600億円積み増した。「一定程度、米金利が上がったこともありオープン外債に投資した。今後も円高に振れた局面で投資したい」と述べ、1ドル=110円を割れたら検討するという。

  内外株式については、個別銘柄ごとに成長性や株主還元の状況に着目し、中長期的にポートフォリオの収益性向上の観点から取り組み「増加」を計画。上期は国内株の残高はマスミューチュアル生命への投資を含め1800億円、外株は200億円それぞれ増えた。

  一般貸付は企業の資金需要に応じつつ、金利水準などの条件面を勘案し貸し出すが、残高は「減少」を見込む。再生可能エネルギーなどのインフラ事業や企業の海外展開支援などの成長分野への貸し付けにも積極的に取り組む。上期は残高が300億円減った。不動産については、リニューアルを中心に投資しつつ、新規優良物件の取得にも柔軟に対応し「横ばい」を維持する。

【2018年度下期の運用計画一覧】

単位:
億円
国内債外債ヘッジ
外債
オープン
外債
国内株外国株新規
成長
日本横ばい~
増加
--横ばい~
減少
増加内外株
で増加
内外株
で増加
増加
三井横ばい増加100
程度
増加横ばい--100
程度
富国横ばい横ばい横ばい横ばい▲100300--

【2018年度下期金融環境見通し一覧】


国内金利
(%)
米国金利
(%)
日経平均
(円)
ダウ
(ドル)
ドル円
(円)
ユーロ円
(円)
日本▲0.20~0.20(0.10)2.7~3.7
(3.20)
21000~26000
(24000)
23000~28000
(26000)
104~124
(114)
125~145
(135)
三井▲0.10~0.20
(0.10)
2.8~3.6
(3.2)
24000~
25300(24600)
24200~
27800(26500)
106~116
(111)
122~137
(130)
富国▲0.10~0.20
(0.15)
2.7~3.5
(3.3)
20000~
26000(24000)
23000~
28000(26500)
100~118
(113)
120~140
(132)

※日本生命は年度末レンジ(年度末見通し)
※三井生命は18年度末見込み(中心)
※富国生命は18年度下期の想定レンジ(年度末)

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