G20での米中首脳会談、早くも期待値下げる動き-対立解消困難か

  • クドロー米NEC委員長がG20に合わせた首脳会談を確認
  • 新たに火花を散らすこと避けられればベスト-プラサド氏

トランプ大統領と中国の習近平国家主席

Photographer: Nicolas Asfouri/AFP/AFP
Photographer: Nicolas Asfouri/AFP/AFP

クドロー米国家経済会議(NEC)委員長は23日、トランプ米大統領と中国の習近平国家主席が20カ国・地域(G20)首脳会合に合わせて会談を行うことを確認した。だが、貿易摩擦の解消を巡り悲観的な見方を強める米中双方の当局者からは、会談結果への期待を抑えようとする動きが既に出ている。

  クドロー氏は米中首脳がブエノスアイレスで11月30日-12月1日に開かれるG20会合で「少しだけ」会うと説明。「両首脳が一部の基本原則で一致する」との望みがあるとしながらも、自身としてはそれを予想していないとも述べた。

Shots Fired

U.S.-China trade war is intensifying, based on imposed and threatened tariffs

Source: U.S. Census Bureau and Bloomberg

  ハネウェル・インターナショナルやキャタピラーなど企業と米中両国の消費者は、双方の追加関税による影響を受け始め、企業はサプライチェーンでどのように対応するか検討している。

  一方、米国からのエネルギーや農産品購入を通じた貿易対立解消を期待していた中国当局は今では長期戦に備え、対米関係の「新常態(ニューノーマル)」への適応に軸足を移しつつある。

長期戦

  中国当局は非公式に、潜在的な和平よりも摩擦激化の回避に向けた対米関係の「安定化」について話すことが多くなっている。トランプ政権の中国に対する発言が次第に厳しさを増しており、中国を封じ込め、経済的な台頭を抑える戦略に乗り出したとの見方が中国内で広がる一因となっている。

  このため、中国政府は民間セクター支援や金融市場の安定化に見られるように、景気てこ入れと貿易摩擦による影響を受ける産業保護に向けた対策を重視するようになっている。

  国際通貨基金(IMF)の中国担当者を務め、現在は米コーネル大学で教えるエスワール・プラサド氏は、「簡単な解決法は見当たらない。中国側は長期的な対立に備えている」と指摘。G20会合に合わせて行われる米中首脳会談については、「現時点では新たに火花を散らすことを回避できればベストだと私は考えている」と話した。

  プラサド氏のコメントを踏まえると、米中首脳会談の結果としては、中国からの新たな約束と引き換えに、トランプ大統領が先に示した中国からの輸入品2670億ドル(約30兆円)相当の追加関税発動を保留する、あるいは来年1月1日に中国製品2000億ドル相当への10%の追加関税率を25%に引き上げる計画を脇に置くことなどが考えられる。

  ただ、現時点でその可能性は低いように見える。ペンス副大統領など米政権内の自由貿易主義者でさえ、中国への強硬なレトリックを使う場面が増えている。

原題:Trump-Xi Deal Prospects Fade Even as G-20 Meeting Confirmed (1)(抜粋)

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