日本株大幅安、中国景気や海外情勢を懸念-TOPIX1年超ぶり安値

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  • 米国では決算への反応が二極化、中国株は上昇続かず大幅反落
  • サウジ説明に米大統領納得せず、リクシルG下方修正で住宅株売り
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

23日の東京株式相場は大幅反落し、TOPIXは1年1カ月ぶりの安値。中国景気やサウジアラビアなど海外情勢の不透明感が強く、リスク回避から電機や化学など素材中心に全業種が下落。決算失望のLIXILグループが急落し、住宅関連株も軒並み売られた。

  TOPIXの終値は前日比44.59ポイント(2.6%)安の1650.72、日経平均株価は同604円04銭(2.7%)安の2万2010円78銭。TOPIXは2017年9月15日以来、日経平均は8月13日以来の安値。日経平均は8月16日以来となる2万2000円を割り込む場面もあった。

街中の株価ボード

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  りそな銀行アセットマネジメント部の黒瀬浩一チーフ・マーケット・ストラテジストは「中国は政府がどこまで景気底割れを防ぐ意思を持っているのか、対策の本当の落としどころはまだ見えない。米国が貿易問題で打撃を与えている中で、短期の買い戻し以外は動きにくい」と語る。サウジなど市場が悪材料とみなしやすい要因はさまざまあると前置きしつつ、下げが大きくなった背景については「一方向に動けば走り出してしまうプログラム売買が犯人」と話していた。

  22日の米国株市場は中国株大幅高が追い風とならず、主要指数は高安まちまち。油田サービス大手のハリバートンや玩具メーカーのハズブロが決算失望で売られたほか、投資家のリスク許容度の指標の一つでもあった大麻株が急落。トランプ米大統領は22日、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子と話したとした上で、ジャーナリストのカショギ氏が死亡した経緯に関するサウジ政府の説明に依然満足していないと語った。米国株先物が大幅安で推移した上、中国上海総合指数が下げを拡大するとともに、日本株も下値を模索する展開となった。

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  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の荒井誠治投資ストラテジストは「米国では年初からの株価上昇で決算に対する期待値が上がっており、決算発表を受けた反応が上昇と下落に二極化してきた。今週はキャタピラーなど株価指数影響度が高い銘柄の決算発表が相次ぐが、事前に反応が読みづらい」と述べた。「前日に日経平均が安値から400円戻し、その反動が出ている」という。

  米中貿易摩擦やイタリア財政問題、サウジ情勢とグローバル投資環境に次々と不透明感が重なり、「日本株は海外要因に揺さぶられている」とSMBC日興証券投資情報部の松野利彦氏は話す。国内での新築着工の落ち込みやイタリア建材子会社の中国企業への売却が米の対米外国投資委員会で承認されなかったことで業績予想を大幅に下方修正したリクシルGを挙げ、「今後も同様のケースは出てくるだろう。米中貿易摩擦の影響により、日本企業も企業の資本効率や事業政策が制限される恐れがある」との見方を示した。リクシルGは急落し、住宅や住設機器、素材関連株も売られた。

  • 東証33業種は全て下げ、金属製品、建設、ガラス・土石製品、パルプ・紙、化学、電気・ガス、機械、鉄鋼が下落率上位
  • 東証1部売買高は14億528万株、売買代金は2兆5725億円
  • 値上がり銘柄数は79、値下がりは2015、全体の96%が下げほぼ全面安
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