Photographer: Qilai Shen/Bloomberg

安定に程遠い中国株、「天国か地獄か」との声-相場変動率が急上昇

  • 上海総合指数のRVが約45%、主要47株価指数で最高水準に
  • 投資家の信頼回復にはさらなる時間必要-前海マトリックス
Photographer: Qilai Shen/Bloomberg

株式相場の押し上げに向けた中国当局の強い思いが、意図せざる結果をもたらした。ボラティリティーの急上昇だ。

  上海総合指数の10日間のリアライズド・ボラティリティー(RV)は約45%と、ブルームバーグが継続調査する新興国・先進国市場47の株価指数の中で最も高くなった。中国の証券取引所が株価下支えにつながり得る措置を打ち出したことなどを受け、上海総合指数のRVが急激に高まった。22日の市場では、上海総合指数を構成する1400を超える銘柄のうち21銘柄を除いて全て上昇した。

  同構成銘柄のうち、値幅制限いっぱいの10%高となったのは70余り。上海総合指数は終値で前週末比4.1%上昇し、2016年3月以来の大幅高で引けた。先週末19日も2.6%高で取引を終えており、これほどの値上がりの後にそれをさらに上回る上昇率で続伸するのは、この3年余りで初めてだった。ただ同指数は1月に付けた高値をなお25%ほど下回っている上、3営業日連続の値上がりは8月以降ない。

  北京凌通盛泰投資管理のファンドマネジャー、董宝珍氏は「天国か地獄かといった様相だ。安定はない」と述べた。

  この2営業日の相場急反発は単独で見れば大きく感じられるが、1月以降、時価総額3兆ドル(約338兆円)余りを消失した中国株式市場にとっては、わずかに息をつける機会にすぎない。立ちふさがる問題の一つは、中国の大半の経済指標が弱くなっていることだ。米国が貿易と通貨の面で中国非難の語調を強める中、市場の警戒感は根強い。

  群益証券の林静華アナリストは「中国株の急反発は今の時点では理にかなっているが、長期的な見通しは依然として経済のファンダメンタルズ次第だ」と指摘。「不透明感が最も大きいのは、貿易戦争だ」と述べた。

  中国株式相場が底を打ったとの見方で、同国株取引の80%余りを占める個人投資家は勢いづくとみられる。ブルームバーグの集計データで22日の売買代金は計4220億元(約6兆8500億円)と、7月以来の高水準となり、少なくとも中国本土の投資家はより楽観的であることが示唆された。同日の市場では、海外投資家は証券取引所の接続を通じて本土A株を売却した。

  前海マトリックス・パートナーズ・キャピタル・マネジメント(深圳)の郭偉文アナリストは「投資家の信頼が完全に回復するには、さらなる時間が必要だ」と述べた。

原題:Beijing Stems the Bleeding in the World’s Wildest Equity Market(抜粋)

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