サウジのカショギ氏、自分がマークされていると認識-恐怖心隠さず

  • 16年11月にジッダでブルームバーグのインタビューに応じた
  • 「われわれは独裁統治下にある」とカショギ氏は発言

イスタンブールのサウジアラビア総領事館に入った後、そこでの死亡が確認された同国の反体制ジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏は、自分がマークされていると認識していたようだ。

  ムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、サウジの石油依存脱却を目指す経済改革プランを発表し、皇太子昇格以前からグローバルバンカーや投資家、米当局者の称賛の的となっていた。しかしカショギ氏は、当時から激しく異論を唱えていた。

  MBS(ムハンマド・ビン・サルマン氏)が、氷河期にあるサウジを21世紀国家に変貌させる改革の旗手だと全世界は考えていたが、慎重につくり上げられたイメージに表れない部分にカショギ氏は目を向けていた。

  サウジ国内でのブルームバーグ・ニュースによるカショギ氏との最後の1対1のインタビューは、2016年11月にジッダのレストランで魚料理のランチを取りながら行われた。同氏は「われわれは独裁統治下にあり、彼が公表する決定は、誰とも協議せず夜行われる。サウジではこれまで決してなかったことだ。人々は何も知らされていない」と語った。

  カショギ氏はいつもの快活な様子と異なりおびえていたが、サダム・フセイン独裁政権下のイラクやカダフィ政権下のリビアほどの専制国家であったことのないサウジで、こうした恐怖を自分が感じることが、信じられない様子だった。

  実際に命まで奪われることになるとは決して思っていなかっただろうが、同氏は最終的に自分をとらえると分かっている運命から逃れようとしている人間のように見えた。だが結局、同氏は恐ろしい形で命を失うことになった。

9月29日のロンドンでのイベントで話すジャマル・カショギ氏

写真家:Jehan Alfarra / Middle East Monitor

ムハンマド・ビン・サルマン皇太子

写真家:Luke MacGregor / Bloomberg

原題:Khashoggi Spent Last Years of His Life Looking Over His Shoulder(抜粋)

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