ブラックストーン、200億ドル出資約束のサウジに見返り

  • サウジの公的年金基金は昨年、過去最大規模の出資を約束
  • ブラックストーン:大口投資家向けの手数料値下げは業界の慣習
Photographer: Victor J. Blue/Bloomberg
Photographer: Victor J. Blue/Bloomberg

米投資会社ブラックストーン・グループによる世界最大のインフラファンド構築に向け、サウジアラビアが最大200億ドル(約2兆2500億円)の出資を約束した際、同国は前例のないコミットメントに対する見返りを求めていた。

  ブラックストーンが応じた方法の一つは次のような仕組みだ。他の投資家がブラックストーンに支払う運用手数料1ドルに対し、サウジは15セント割り引いた額を支払う。手数料ディスカウントは、ブラックストーンが昨年、過去最大の400億ドルの資金集めに着手した際に、サウジの公的投資基金が勝ち取った複数の優遇措置の一つだった。ブルームバーグが検証した条件文書や事情に詳しい複数の関係者の話で分かった。サウジは優遇措置の代わりに、他の投資家からの出資に匹敵する投資を行う。

  インフラファンドは2017年5月にブラックストーンのスティーブン・シュワルツマン最高経営責任者(CEO)とトランプ米大統領のリヤド訪問時に発表されて以来、ウォール街で強い関心を集めている。他の潜在的投資家は設立当初から、サウジの並外れた持ち分を考慮し、ブラックストーンが自分たちの利益とサウジの利益の間でどうバランスを取るか疑問を抱いていたと複数の関係者は話している。

  サウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子の体制に批判的だった米国在住ジャーナリストが殺害された今では、サウジと共に投資することは今まで以上に危うさをはらんでいる。

  ブルームバーグが閲覧した資料は、ブラックストーンが条件についてさまざまな譲歩を行ったことを示している。その多くは公表されていないが、サウジが支払う運用手数料と成功報酬の低めの設定や、他の投資家からファンドが得る収入の割合に基づいてさらにディスカウントする条件などが含まれる。ブルームバーグの集計データによると、他の投資家でこれまで最大の出資者はペンシルベニア州公立学校職員退職年金基金。

Breaks for Saudis

Source: Bloomberg reporting

Note: Discount linked to revenue doesn't apply until October 2019. Higher fees borne by other investors may vary depending on size of their commitments.

  ブラックストーンは発表文で「規模の大きな投資家に対する手数料引き下げは業界では慣習だ」と説明した。サウジのファンドとペンシルベニア州の年金基金に取材を試みたが、現時点では返答はない。

Dazzling Discount

Saudi Arabia's sovereign wealth fund benefits from the fees Blackstone earns from its other infrastructure fund backers via a revenue-linked discount.

Source: Calculations based on Bloomberg reporting

*Calculation reflects a roughly 70 basis-point management fee for PIF. For non-PIF investors, the fee shown is roughly 97 basis points. Some investors may negotiate different fees. **Calculated as 15% of the non-PIF investors' base management fee. Note: Discount tied to revenue doesn't commence until October 2019. PIF also will receive a 15% incentive-fee discount, but this can't be depicted without knowledge of profits.

原題:How Blackstone Landed $20 Billion From Saudis for Infrastructure(抜粋)

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