10月19日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ユーロ上昇、イタリア予算巡るEU高官発言受け

  19日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが上昇。欧州連合(EU)当局者がイタリア予算案に関し融和的な見解を示したことが買い材料視された。これを受けてブルームバーグのドル指数は週間ベースの上げを縮小した。

  ユーロは1ユーロ=1.1535ドルで日中高値を付けた。欧州委員会のモスコビシ委員はローマで、EUはイタリアの経済政策に干渉しないと述べた。取引終盤にムーディーズがイタリアを格差げしたが、ユーロはこの日の高値圏を維持した。ドルは主要10通貨の大半に対して下落し、ドル指数は小幅低下。

  ニューヨーク時間午後4時35分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.1%低下。ドルは対円で0.3%高い1ドル=112円49銭。ユーロは対ドルで0.5%高の1ユーロ=1.1513ドル。

  この日はリスク選好の回復にややばらつきが見られ、逃避先通貨は軟調だった。円はドルに対しては下落した。対円でのユーロのショートカバーの動きや、米国債利回りの上昇が背景となった。

  ポンドは上昇。英国のEU離脱を巡り、メイ英首相がこれまでの交渉で主張してきた重要な要求の1つを取り下げる用意があると伝わった。

欧州時間の取引

  イタリア国債が圧力にさらされ、ユーロ圏周辺国に悪影響が波及する中、ユーロがもみ合いの展開。イタリア10年債のドイツ債への利回り上乗せ幅(スプレッド)が5年ぶりの高水準に達した後、ユーロが2カ月ぶり安値を付ける場面もあった。
原題:USD’s Gain On Week Trimmed by Euro Rebound: Inside G-10(抜粋)
Euro Fluctuates as Italian Bonds Weigh on Periphery: Inside G-10

◎米国株・国債・商品:S&P500横ばい、国際情勢が上値抑制

  19日の米株式市場ではS&P500種株価指数が一時の上げを失い、ほぼ変わらずで引けた。週末を控え、企業業績とくすぶる地政学的緊張を見極めたいとのムードが広がった。

  • 米国株はS&P500種がほぼ変わらず
  • 米国債は下落-10年債利回り3.19%
  • NY原油は3日ぶり反発-サウジ巡る緊張で
  • NY金は小幅反落-週間では3週連続上昇

  S&P500種株価指数は週間ベースでもほぼ変わらずで終え、200日移動平均線付近にとどまった。19日は一部企業の決算発表を受け、一時は前日比1%超上げたが、関税措置が企業の利益率を一段と縮小させるとの懸念が強まり、上昇の勢いが弱まった。ハネウェル・インターナショナルは決算発表後の電話会議で、米中による関税引き上げでコストが大幅に膨らむ可能性を指摘。ボーイングやキャタピラーも連れて安くなった。

  S&P500種は前日比0.1%未満の下げで2767.78。ダウ工業株30種平均は64.89ドル(0.3%)高の25444.34ドル。ナスダック総合指数は0.5%安。テクノロジー銘柄への圧力はなお続いており、ナスダックは週間ベースで3週連続の下げとなった。米国債市場では10年債利回りが1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の3.19%。

  アンプリファイETFsのクリスチャン・マグーン最高経営責任者(CEO)は、米金融当局が利上げをどの程度積極的に進め、それが景気後退を招く可能性がないかという点と、関税を巡る不透明感が市場を覆っていると指摘した。

  ニューヨーク原油先物相場は3日ぶりに上昇。サウジアラビア反体制派ジャーナリストのジャマル・カショギ氏失踪事件を受け、同氏が殺害されたなら「非常に重大な」結果を招くとトランプ米大統領が18日に述べたことに反応した。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物11月限は47セント(0.7%)高の1バレル=69.12ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント12月限は49セント上げて79.78ドル。

  ニューヨーク金先物相場は小幅に反落。週間ベースでは3週連続上昇。株式相場の大幅な変動や中東情勢の緊張などで、避難先として金の需要が高まった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.1%安の1オンス=1228.70ドルで終了した。
原題:Stocks Edge Lower as Treasuries, Greenback Fall: Markets Wrap(抜粋)
 Oil Climbs as Saudi Isolation Grows Over Missing Regime Critic(抜粋)
 PRECIOUS: Gold Set for Longest Run of Weekly Gains Since January(抜粋)

◎欧州債:イタリア債が切り返す、モスコビシ委員発言を好感

  19日の欧州債市場では、下げていたイタリア債が急速に切り返し、上昇に転じた。同国の予算について欧州委員会のモスコビシ委員(経済・財務・税制担当)がこれまでよりも融和的な姿勢を示し、2年債利回りは20ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下した。一方、ドイツ債は下落した。来週はフランス債の大量償還があるほか、ECBの政策判断などが注目される。

  • モスコビシ委員はイタリアの経済政策にEUが干渉するつもりはなく、両者は見解の相違に対処できると発言
    • イタリア10年債のドイツ債とのスプレッドは5年ぶりの高水準に達していたが、この発言で縮小。イタリア10年債利回りは14bp低下の3.55%、2年債利回りは20bp低下の1.32%。ドイツ10年債利回りは3bp上昇の0.44%
  • スペイン債とポルトガル債もイタリアの影響波及に対する不安後退で値を戻した。スペイン10年債利回りは1bp上昇の1.74%、ポルトガルは変わらずの2.04%
  • 来週はフランス10年債の満期償還が270億ユーロ、利払いが140億ユーロあるほか、オランダ、ドイツ、イタリアが計100億ユーロ前後の債券を新規に発行する見通し。ECBは25日に政策判断を下す
    • S&Pは26日にイタリアの格付け見直しを発表する予定。ムーディーズも月内に見直す可能性がある。両社ともイタリアの格付けはジャンク級(投機的格付け)から2段階上の水準
  • ユーロ参加国の国債利回りとスプレッドの一覧はこちらをクリックしてください

原題:BTPs Reverse Losses on Moscovici; End of Day Curves, Spreads(抜粋)


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