米国との貿易摩擦の中でRCEP妥結急ぐ中国-インドは抵抗

  • 中国は11月の東アジア首脳会議での「実質的な妥結」発表促す
  • RCEPの年内妥結はないとみている-インド当局者が9月に発言

米中の貿易を巡る対立が報復関税の応酬に発展する中で、16カ国から成る東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の年内妥結を積極的に目指している中国の動きに対し、インドが反対している。

  環太平洋連携協定(TPP)と比較されることの多いRCEPは、中国にとって広域経済圏構想「一帯一路」と並び、地政学的な利点を生かし対外影響力を高めるための重要な要因の1つだ。トランプ政権が2017年にTPP離脱を宣言するなど、域内では米国の影響力が小さくなりつつあると受け止める向きが多い。

  中国はシンガポールで11月に開催される東アジア首脳会議でRCEPの「実質的な妥結」を発表するよう促している。年内妥結の目標はすでに参加国で合意されており、米中貿易戦争で関税引き上げが相次ぎその緊急性が高まっているが、これにインドが待ったをかけている。

  域内の通商担当者によれば、シンガポールで最近開催された閣僚会合では、輸入関税引き下げでより野心的なコミットメントを求める圧力にインドが抵抗を続けた。一方、インドが求める域内の専門家の自由な移動を認めるルールへのコミットメントなどにも他国は至らなかった。

  中国商務省の高峰報道官は18日の定例記者会見で、「2国間と地域の自由貿易協定を推進することは、中国が自国の発展に基づき行った戦略的な選択であり、現在の状況に対応するための緊急対策ではない」と述べた。

  インド商工省の報道官に電子メールで質問を送付したが、今のところ返答はない。インド政府の当局者は9月、RCEP交渉の年内妥結はないとみていると匿名を条件に記者団に語っていた。

原題:China Trade Pact Stalls as Trump Tariffs Feed India Backlash (1)(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE