ドル・円が上昇、中国株反発でリスク回避巻き戻しー112円台半ば

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  • 上海株は2%高、中国当局がマーケット支援を表明
  • 政策対処なら中国株も一応支えられるだろう-ソニーFH

東京外国為替市場ではドル・円相場が上昇。中国の7-9月の国内総生産(GDP)は市場予想を下回ったが、中国当局のマーケット支援表明を受けて中国株が上昇に転じたことで、リスクセンチメント回避の巻き戻しに伴う円売りがやや優勢となった。

  19日午後3時27分現在のドル・円は前日比0.3%高の1ドル=112円51銭。週末前の実質五十日(ごとおび)でドル買い需要が意識される中、朝方に付けた112円14銭から仲値にかけて強含み、その後は中国株の持ち直しを背景に112円52銭まで値を切り上げた。

  ソニーフィナンシャルホールディングスの石川久美子為替アナリストは中国当局の市場支援表明について、「GDPは過去の数字なので、ここから政策で対処するということなら、中国株も一応支えられるのだろう」と指摘。「これまでも人民銀は緩和策を採り続けてきて、その中で株も下がり人民元安も止まらずなので、この賞味期限がどこまで持つかは微妙だが、中国指標のネガティブなところを打ち消すには十分だったかもしれない」と話した。

  中国人民銀行(中央銀行)と銀行保険監督管理委員会(銀保監会)、証券監督管理委員会(証監会)の各トップは19日、声明でマーケットへの支援を表明し、株式担保の割合が大きい企業を中心に金融面の圧力緩和に向けた措置を講じる方針を示した。

  同日の中国・上海総合指数は1.5%下落した後、プラスに転換。午後には「中国と米国は貿易に関して接触している」との中国副首相の発言が報じられたことも好材料となり、一時2.6%高まで上げ幅を拡大している。

  この日発表された中国の7-9月のGDPは前年同期比6.5%増と、4-6月の6.7%成長から伸びが鈍化し、ブルームバーグがまとめた市場予想(6.6%増)を下回った。一方、前日の米国市場では米中貿易戦争の経済成長への影響やイタリアの債務問題、金利上昇を巡る懸念が広がり、米国株が先週の急落以降で最大の下げを記録。リスク回避の動きから円買いが強まり、ドル・円は一時111円95銭まで円高が進んだ。

  石川氏は、今はイタリア問題やサウジアラビアと米国を巡る地政学リスクなどの方が「ホットな話題」だとし、円売りポジションがまだ相応に積み上がっているとみられる中で、政治面で悪材料が出てくれば、株安が再燃し、「どちらかというと円買いの方にスイッチが入りやすい」と指摘した。

  ユーロ・ドル相場は前日の海外市場で付けた今月9日以来の安値(1ユーロ=1.1449ドル)付近で小動き。中国株の反発を背景に全般的に円が売られる中、ユーロ・円相場の上昇が支えとなった一方、イタリア予算案を巡る同国と欧州連合(EU)との対立懸念が上値を抑えた。

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