【個別銘柄】手数料下げ懸念カード安い、ヤマダ電急落、エーザイ上昇

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  • 政府はクレジットカード手数料の引き下げを検討
  • エーザイはパーキンソン病治療薬候補物質発見

19日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  クレジットカード関連:クレディセゾン(8253)が前日比6.3%安の1721円、丸井グループ(8252)が6%安の2460円、楽天(4755)が6%安の792.8円、イオンフィナンシャルサービス(8570)が4.8%安の2169円。世耕弘成経産相は19日午前、来年10月の消費税率引き上げに伴う景気対策で、加盟店がクレジットカード会社に支払う手数料の引き下げを要請する考えを明らかにした。手数料の引き下げ要請については事前に産経新聞が報道しており、みずほ証券では、クレジットカード業界にとってこれまでの競争条件に変化を及ぼす可能性のある話、マージン悪化リスクがあると指摘した。ただ、実効性については疑問符ともみている。

  ヤマダ電機 (9831):6.7%安の533円。2019年3月期の営業利益計画を721億円から294億円に下方修正、前期比86%増から一転24%減となる。豪雨や台風の影響で売上高が想定を下回るほか、仕入れ見直し改革、ネットと実店舗の融合に伴う売り上げ、粗利、ポイントの最適化のための実験などが響いた。みずほ証券は同証従来予想や市場コンセンサスを大幅に下回り、ネガティブサプライズと指摘。積極的な価格設定やポイント販促の実験を7月まで行ったものの、売上高の獲得には至らなかったもようだとの見方を示した。

  エーザイ(4523):2.3%高の1万795円。慶応義塾大学との共同研究で、遺伝性パーキンソン病患者由来iPS細胞から分化誘導したドーパミン作動性ニューロンを使ってパーキンソン病治療薬候補物質を発見したと発表。疾患特異的iPS細胞と既存薬ライブラリーを組み合わせることで治療薬開発と病態解明の両方が可能となることが示唆されたという。同様の手法で従来治療法がなかった神経変性疾患に対しても治療薬の開発に結びつくことが期待されるとしている。

  ドンキホーテホールディングス(7532):2.5%高の6900円。JPモルガン証券は目標株価を6800円から8400円に上げ、投資判断「オーバーウエート」を継続した。同社にとってベストシナリオが具現化し、当面の総資産・負債増は業態転換などによるフリーキャッシュフロー(FCF)拡大で中期的にカバーが可能、成長性再評価局面と予想した。ユニーの完全子会社化を勘案し、19年6月期営業利益予想を560億円から640億円、20年6月期は608億円から844億円に増額した。
 
  東ソー(4042):2.9%安の1599円。4-9月期の営業利益は前年同期比6%減の510億円程度になったようだと日本経済新聞が報道。SMBC日興証券は、同証予想565億円を大幅に下回りネガティブと指摘。同記事が事実であれば、前年同期比15%増だった第1四半期に対して第2四半期は21%減となり、業績急減速とみる。MDIや苛性ソーダの海外市況下落、ナフサ価格上昇などの影響が同証予想よりもネガティブに作用している可能性がある点には注意を要するとした。

  ハーモニック・ドライブ・システムズ(6324):5.6%安の3300円。7-9月期受注高は前年同期比58%減の61億8300万円、前四半期比でも35%減だった。中国で米中貿易摩擦の影響などによる設備投資の手控えが見られる上、その他地域でも半導体設備投資計画の延期などがあり、小型ロボット向けや半導体製造装置向け、フラットパネルディスプレー製造装置向け減速装置に対する発注調整が続いた。ジェフリーズ証券は、第2四半期受注は同証想定を下回った上、経営陣が第3四半期も慎重にみていることはネガティブな印象を与えたと指摘。株価バリュエーションも受注と利益の減速を反映する展開になるとみている。

  日本精工(6471):2.6%安の1182円。シティグループ証券は投資判断を「買い」から「中立」に下げた。割安にみえるが、サイクルのピークは過ぎたとの認識を示した。目標株価は1280円。

  ワコム(6727):5.1%安の501円。英国の日本株特化型調査会社のストーム・リサーチは投資判断を「ポジティブ」から「中立」に下げた。上期の活発な業績と上方修正はスマートフォンやタブレット、ノートPC向けペンセンサーシステムの需要好調、為替が追い風になったが、実態以上にワコムをよく見せ、現実を隠していると分析。ペンタブレットの「Intuos」「Cintiq」の中国現地メーカーとの競争激化は、中期的な成長の可能性を脅かしていると指摘した。19年3月期の営業利益予想を50億円から43億円に減額(会社計画は前期比13%増の40億円)、来期は66億円から49億円に見直した。

  象印マホービン(7965):6.7%安の1288円。米資産運用会社の日本法人、ティー・ロウ・プライス・ジャパンが18日に関東財務局に提出した変更報告書によると、象印株の保有比率が従来の5.02%から3.08%に減少。機関投資家の間での投資魅力が後退したとみられた。

  NOK(7240):3.5%安の1631円。ゴールドマン・サックス証券は目標株価を2850円から2100円に引き下げ、投資判断も「買い」から「中立」に変更した。フレキシブルプリント基板(FPC)事業はスマホ向けが歩留まり低下で想定以上に収益が悪化、車ヘッドランプ向け単価も伸びが鈍化しているとし、19年3月期営業利益予想を480億円から470億円(会社計画490億円)に下方修正した。

  DIC(4631):5.3%安の3395円。1-9月営業利益は前年同期比9%減の370億円程度だったようだと日経、自動車向け樹脂の販売堅調で売上高は4%伸びたものの、原油価格上昇による原材料高や新興国通貨安が響いたという。野村証券では、報道によると7-9月営業利益は前年同期比12%減の127億円程度となり、同証予想148億円を下回ると指摘。原材料高などについては違和感がない一方、新興国通貨安の影響は一部にとどまるとみているとし、今後の影響は決算で確認したいとした。

  イオンファンタジー(4343):2.9%高の3750円。SMBC日興証券は投資判断「アウトパフォーム」、目標株価6200円で調査を開始した。海外事業は既存店成長と新店の投資収益率(ROI)向上で積極出店しながら利益が創出される段階に入ったとし、23年2月期の海外営業利益は60億円と前期の3億円から急拡大を見込む。海外事業の業績期待値が高まっていくとともに株価も上昇するとみる。

  いちご(2337):2.5%高の365円。発行済み株式数の1.81%、30億円を上限に自己株式を取得する。取得期間は19日から19年1月18日。

  ダイハツディーゼル(6023):6.2%高の740円。4-9月期営業利益は6億2000万円と従来計画2億円を上回ったようだと発表。同時に19年3月期の営業利益計画を25億円から30億円に上方修正、為替レートの円安推移を反映した。

  ギフト(9279):19日に東証マザーズに新規株式公開。初値は公開価格2090円に対して78%高の3710円。08年に東京都町田市に横浜家系(いえけい)ラーメン「町田商店」1号店を創業、現在は飲食店経営のほか、プロデュース事業も手掛ける。昨年12月には国内直営50店に到達、海外でもシンガポールや米国に進出し、国内、海外各1000店舗を目指している。18年10月期の業績計画は、売上高が前期比24%増の69億2900万円、営業利益は12%増の7億300万円、1株利益は106.33円、1株配当は18円を見込む。終値は3410円。

  ディ・アイ・システム(4421):19日にジャスダックに新規株式公開。公開価格1280円に対し2.3倍の2944円買い気配のまま取引を終了。システム開発やネットワーク・仮想環境の構築、情報セキュリティー強化、IT教育による人材育成などを手掛ける。導入事例ではハースト婦人画報社の電子商取引サイト「ELLE SHOP.jp」の再構築、運用支援などがある。19年9月期の業績計画は、売上高が前期推定比17%増の39億1400万円、営業利益は6.6%増の2億2500万円、1株利益は92.15円、1株配当は25円を見込む。

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