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Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg
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来週の日本株は不安定、景気や業績を懸念-サウジ情勢に注意

  • 米10年債利回りは3.1%台で高止まり、中国株は約4年ぶり安値圏
  • キャタピラー、マイクロソフトと米決算ラッシュ、米中摩擦が影響も
Employees work at the Tokyo Stock Exchange (TSE), operated by Japan Exchange Group Inc. (JPX), in Tokyo, Japan, on Friday, Dec. 29, 2017. Japan’s Topix index capped its best annual performance since 2013, though it ended the last trading day of the year lower as some investors adjusted their positions in thin trading before the New Year holidays.
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

10月4週(22ー26日)の日本株相場はボラティリティーが大きい不安定な展開が見込まれる。米国金利の高止まりによる米国経済の先行きや中国など新興国の通貨・株価に与える悪影響が警戒されるところに、サウジアラビアを巡る政治混乱が加わり投資家心理が揺れやすい。内外の企業決算も株価下押し圧力となる可能性がある。

Japan's Nikkei 225 Stock Average Rises Above 16,000 For First Time Since 2007

東証前を歩く人

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  米10年債利回りが3.1%台で高止まりし、米中貿易摩擦の逆風が吹く中で19日に発表された中国の7-9月期国内総生産(GDP)は前年同期比6.5%増に減速した。中国上海総合指数は2014年11月以来の安値水準で推移、金融市場の混乱リスクが意識されている。米企業決算に対する反応は足元でまちまちとなっており、4週は23日のキャタピラーや3M、24日のボーイングやAT&T、マイクロソフト、25日のアルファベットなどで業績や景気の先行きを占うことになる。

  トランプ米大統領は18日、行方不明のサウジアラビアのジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏が殺害されたのであれば、その結果は「非常に重大」なものになると警告した。両国間の緊張が経済制裁などに発展した場合、金融市場の波乱要因や地政学リスクの高まり、為替市場の円高につながり日本株の下落要因となりかねない。国内では22日に日立化成、23日に日本電産、24日は花王、25日はキヤノンや日立建機、26日は信越化学工業など決算発表が本格化する。第3週の日経平均株価は週間で0.7%安の2万2532円08銭と3週連続で下落。

14年11月以来の安値に沈む

≪市場関係者の見方≫
アセットマネジメントOne運用本部調査グループの中野貴比呂ストラテジスト
  「しばらく荒れるだろう。米金利は3%を超えた高水準で、なお長期的な均衡点まで上がる可能性を残している。マーケット環境が変わってきたとみるべきだ。米経済は19年にかけて金利上昇の影響が見えてくるとみられ、これまでの堅調との見方が変わるかもしれない。景気・業績堅調で長期に上昇してきた米国株は大局観が変わり、短期的に落ち着きを取り戻したとしても以前のような相場には戻らない可能性がある。中国株は米中貿易問題をようやく深刻に織り込み始めた。これまで楽観していた中国国内の不良債権問題もいずれ織り込んでいくだろう。米国、日本とも7-9月決算はそこそこ堅調だろうが、米中問題で先行きに慎重な見通しが企業側から出てきてもおかしくなく、株価に影響するだろう」

セゾン投信の瀬下哲雄運用部長
  「軟調を予想している。長引く貿易摩擦問題の影響はこれから明確に出てくるとみられ、足元の決算が良くても安心感にはつながらない。米国の住宅指標に力強さがなくなってきた点には警戒が必要。金利上昇で息切れしている可能性があり、住宅関連は裾野が広く消費にも影響する。9月の上昇相場では日本株の割安感が評価されたが、世界同時株安で相対的な割安感はなくなった。逆に米長期金利が3.2%近辺にあるうちは株式の割高感が強調され、これ以上金利が上昇しないという見通しが定着するまで株式の軟調は続くだろう」

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