足元好調な新興国通貨キャリートレード、それでも復活宣言は時期尚早

  • 新興国市場通貨のインプライドボラティリティ-、3カ月ぶり低水準
  • 「固有の国内要因によって生じた短期的な回復」とラボバンク

新興国通貨のキャリートレーダーは今月これまでのところ好調だが、相場下落が終わったと結論付けるのはまだ早過ぎるかもしれない。

  ドルを売って調達した新興国市場8通貨のキャリートレードのリターンを測るブルームバーグの通貨指数は16日までの8営業日で3.4%上昇。昨年7月以後で最も長い連続上昇局面となっている。JPモルガン・チェースの指数によれば、10月の米国の債券や株式が激しく変動しているにもかかわらず、新興国通貨の予想価格変動指数は3カ月ぶりの水準に低下している。
             

  ラボバンクの通貨ストラテジスト、ピョートル・マティス氏(ロンドン在勤)は「新興国通貨キャリートレードの持続的な回復を目にしていると宣言するのは慎重であるべきだ」と述べた上で、「これは新興国通貨にとって厳しい外部環境が続く公算が大きいとう状況下で、固有の国内要因によって生じた短期的な回復だ」と分析。米中間の緊張の高まりや米金利の上昇も、こうした高利回り通貨の魅力を低下させると同氏は語った。

  年初から9月まで大きく値下がりしたトルコ・リラや南アフリカ共和国・ランド、ブラジル・レアルが10月5日以後、回復をけん引。高利回り資産を買うために低金利通貨を借りた投資家のリターン押し上げに貢献している。アルゼンチン・ペソも大きく上昇しているが、同通貨はブルームバーグのキャリートレード指数には含まれていない。
          
原題:EM Carry Is on a Roll, But It’s Too Early to Say Rout Is Over(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE