日本株反落、米金利高と人民元安-反ダンピング懸念しファナック売り

更新日時
  • FOMCは中立水準以上の利上げ支持、米長期金利3.20%に上昇
  • 人民元が対ドルで17年1月来安値、中国当局は反ダンピング調査

Photographer: Junko Kimura / Bloomberg

Photographer: Junko Kimura / Bloomberg

18日の東京株式相場は3日ぶりに反落。米国長期金利の上昇、中国人民元の下落が及ぼす景気への影響が懸念され、電機や機械など輸出株、化学など素材株、海外原油安を受けた石油、鉱業株が安い。電機では、中国当局の反ダンピング調査開始が警戒されたファナックが売られた。

  TOPIXの終値は前日比9.23ポイント(0.5%)安の1704.64、日経平均株価は182円96銭(0.8%)安の2万2658円16銭。

  みずほ証券の三野博且シニアストラテジストは、「FOMC議事録での多少タカ派的なニュアンスに対し過剰反応の気もするが、米国ではまだ金利高の状況を吸収し切れず、株式相場は立ち直り切れていない」と指摘。日本や中国への為替操作国の認定見送りも、「想定範囲だっただけに、プラス反応は限定的だった」と言う。

東証内

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  17日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録(9月25、26日分)では利上げに関し、当局者の過半数が長期的に経済に対し中立とみられる水準を一時的に上回ることを支持した。議事録を受けた同日の米10年債利回りは3.20%と、4ベーシスポイント上昇した。また、米財務省は17日に公表した半期に一度の為替報告書で、日本と中国の為替操作国認定を見送った。

  きょうの日本株は小高く始まった後、午前半ばまではプラスとマイナス圏を往来するもみ合い。為替操作国認定の回避やドル・円の円安推移、米金利上昇を受けた金融株の堅調が下支えしていたが、午前後半以降は人民元や中国株の下落が嫌気され、ファナックなどFA関連銘柄への売り圧力も株価指数を押し下げた。午後はさらにじり安となり、日経平均の下げ幅は一時200円を超えた。

  人民元は2017年1月以来の安値を更新、中国上海総合指数も下落率が2%を上回った。ドル・円は前日の日本株終値時点1ドル=112円22銭に対し、一時同70銭台まで円安方向に振れたが、その後は同40-50銭台と勢いは弱まった。みずほ証の三野氏は、「人民元安の動きは追加的な材料となってきょうの相場にマイナスに働いた」と分析。「米金利高でドルが買われ、新興国からの資金シフトがドル建て債務の負担増となるため、景気への影響を想起させた」とみていた。

  日経平均の下落寄与度上位はファナック、安川電機などFA関連銘柄。中国商務部は16日、日本と台湾から輸入されている立方マシニングセンタについて、反ダンピング調査を開始すると発表していたが、これについてみずほ証券はファナックのロボドリルが主なターゲットとして想定されている可能性が高いなどと指摘した。このほか、財務省が朝方発表した9月の貿易収支は3カ月ぶりに黒字転換した半面、輸出は22カ月ぶりに減少。輸出は自動車や通信機の停滞が響き、前年比1.2%減の6兆7266億円と16年11月以来の減少となった。

  • 東証1部33業種は石油・石炭製品、鉱業、化学、機械、電機、海運、鉄鋼、非鉄金属、金属製品など23業種が下落、石油や鉱業は17日のニューヨーク原油先物が3%安と1カ月ぶり安値を付けたことが嫌気された
  • 上昇はパルプ・紙、電気・ガス、不動産、陸運、小売、保険、医薬品、銀行など10業種
  • 売買代金上位では、SMCやキーエンスなどFA関連のほか、マッコーリーキャピタル証券が弱気判断のコーセーなど化粧品株、出光興産や太陽誘電も安い
  • 半面、ジェフリーズ証券が目標株価を上げたドンキホーテホールディングスのほか、 JTやNTTドコモ、ソースネクスト、オリエンタルランドが高い
  • 東証1部の売買高は12億2855万株、売買代金は2兆2700億円で代金は9月11日以来の低水準、値上がり銘柄数は709、値下がりは1313
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