メイ英首相、離脱後の移行期間を延長するEU案を検討

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  • EUにとどまる期間の実質的延長を意味し欧州懐疑派が反対する公算
  • EU首脳、11月に会議招集するほど進展なかったと判断

メイ英首相

Photographer: Jasper Juinen/Bloomberg
Photographer: Jasper Juinen/Bloomberg

メイ英首相は18日、欧州連合(EU)離脱後もEU規則に拘束される1年9カ月の移行期間を「数カ月」延長する案を検討していると明らかにした。

  ブリュッセルを訪れている同首相は「移行期間を数カ月延長する選択肢を設けるという考えが、新たに浮上した」と記者団に述べた。その上で、「英国とEUは2020年末までに将来の関係を決定させておけるよう作業しているため、この選択肢が活用されるとは見込んでいない。自分は20年末で移行期間が終わると考えていることを明確にしておきたい」と説明した。

  メイ首相は17日のEU首脳会議で移行期間について譲歩の意思を示唆していた。欧州議会のタヤーニ議長は、この問題が28カ国首脳の間で話し合われたことを確認した。

  この動きは、英国がEU加盟国にとどまる期間を実質的に延長することになり、交渉の行き詰まり打開につながる可能性があるものの、英国内で支払わなければならない政治的代償は高くつく。メイ首相率いる与党保守党の欧州懐疑派は、EU離脱を先送りするものだと首相を責める可能性が高く、EU予算への年間約100億ユーロ(約1兆3000億円)の支出を英国が継続する可能性に難色を示すことが予想される。ブリュッセルでのあらゆる合意事項は議会の承認が必要だが、メイ首相は過半数の支持を確保できておらず、各方面からの反対に直面せざるを得ない。

  17日の会議では、離脱合意署名のための首脳会議を11月に招集できるほど協議は十分に進展しなかったと首脳らは判断。メイ首相の説明を15分程度聞いた後、メイ氏抜きで夕食会を行った。

  タヤーニ議長はメイ首相の説明に目新しさはなかったが、首相の「ボディーランゲージ」は前向きだったとコメント。関係者の1人によると、EUは12月の首脳会議での合意成立を目指しているが、11月の会議の可能性も排除できないという。EUのバルニエ首席交渉官は時間がもっと必要だと述べ、「冷静かつ辛抱強く」作業を継続する考えを示した。

原題:May Is Said to Mull Longer Transition to Break Brexit Deadlock(抜粋)
May Says U.K. Could Extend Brexit Transition by a Few Months (1)

(メイ首相発言を1-2段落に挿入し、更新します.)
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