30年利回り0.9%でも魅力的、円債に資金戻る-三井住友トラストAM

  • 生保の下期運用計画、超長期債を無視できないトーンか-押久保氏
  • 為替ヘッジ付き米30年債利回り、約10年ぶり水準に落ち込む

三井住友信託銀行の運用機能を統合してアジア最大の運用会社となった三井住友トラスト・アセットマネジメントは現在0.9%を上回っている30年国債利回りは魅力的とみている。1%を超えていないのは、生命保険会社など機関投資家の資金が国内に戻っている一つの証拠だと指摘した。

  押久保直也主任調査役はインタビューで、「日本銀行が7月末に政策調整をして以降、円債の利回りが投資目線に合うようになってきた」とした上で、「外債投資のヘッジコストを勘案すると、1%近辺に利回りが上昇した超長期の円債は十分魅力的」と説明。「今年度下期の生保の運用計画では、超長期債を無視できないというトーンにはなっている」とみる。

  日銀は7月31日の金融政策決定会合で緩和策を調整し、操作対象となっている長期金利の許容変動幅を拡大。9月には超長期ゾーンを対象にした買い入れオペで残存期間25年超を減額した。これを受けて、超長期債の利回りは上昇し、10月に入って30年物が0.95%、40年物は1.115%と、ともに2016年2月以来の高水準を付けた。

  一方、米金利上昇に伴うドル高進行で、国内投資家が米国債に投資する際に為替差損をヘッジ(回避)するためのコストが上昇。ブルームバーグのデータによると、3カ月物のドル・円ヘッジコストを加味した米30年債の利回りは9月27日に0.05%程度と、08年10月以来の水準まで落ち込んでいる。

  押久保氏は、「当分はヘッジ付きの米国債投資が見送られる可能性がある中で、消極的な円債投資は続くだろう」と見込む。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE