EUとの最新離脱案に基づく合意、英議会は否決の公算-閣議で警鐘

  • 合意が成立しても下院で否決されるとスミス院内幹事長が警告
  • 合意なき離脱の最悪シナリオに備える新たな会合を近く可能性も協議

メイ英首相と主要閣僚らは16日、欧州連合(EU)と最新の離脱案に基づく合意が成立しても、下院で否決される見通しだと閣議で警告を受けた。事情に詳しい関係者3人が明らかにした。

ジュリアン・スミス院内幹事長

写真家:Luke MacGregor / Bloomberg

  EUが17、18日に開く首脳会議にメイ首相が向かう前日の閣議で、与党保守党のジュリアン・スミス院内幹事長は、英領北アイルランドとアイルランドとの国境に税関検査や入国管理などのハードボーダー(物理的壁)を設けないことを保証する「バックストップ」条項付きの現在の離脱案について、下院での可決に十分な支持が得られそうにないと述べた。

  EU首脳らは、メイ首相が離脱合意の議会承認を求める段階が最も危険な局面になると長らく承知している。離脱合意が英議会を通過する可能性が遠のく状況にもかかわらず、EUのトゥスク大統領(常任議長)は「行き詰まりを解消するだけの十分な創意のある提案」を携えてブリュッセルに来るようメイ首相に求めた。

  北アイルランドのバックストップを英側に受け入れやすくする方法を見いだす努力をEU当局者が続ける中で、メイ首相は首脳会議出席のためブリュッセルに到着し次第、トゥスク大統領と個別に会談する予定。英高官の1人によれば、離脱交渉は他の分野では実質的な進展が見られ、将来の通商パートナーシップの望ましい枠組みも整いつつある。

  英EU離脱後にアイルランド国境での物品貿易の自由な流れをどのように維持するかという問題に誰もが帰着せざるを得ない。関係者の2人によると、合意なき離脱の最悪シナリオに備えるために新たな会合を近く開催する可能性も英閣僚らは協議したという。


原題:Brexit Backstop Is Said to Lack Votes to Clear U.K. Parliament
Cornered at Home, May Heads Into EU Summit Battle Over Brexit(抜粋)

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