【個別銘柄】半導体関連軒並み高、野村H上昇、持分法損失で海運急落

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  • 米半導体製造装置ラムリサーチの業績見通しは市場予想を上回る
  • 海運大手3社は定期コンテナ船事業の統合会社の業績悪化、損失計上

17日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  半導体関連:東京エレクトロン(8035)が前日比3.0%高の1万5010円、アドバンテスト(6857)が3.5%高の2230円、SUMCO(3436)が5.5%高の1641円など軒並み高。米半導体製造装置メーカーのラムリサーチが16日発表した10-12月期の調整後1株利益見通しは3.45-3.85ドルと、市場予想の3.27ドルを上回った。半導体関連企業の収益環境は良好との見方が広がった上、16日の米フィラデルフィア半導体株指数が3.3%高と3月以来の大幅高になったことから、下落してきた株価を見直す動きが出た。

  野村ホールディングス(8604):3.2%高の554.5円。ノムラ・ホールディング・アメリカと関連会社は、2008年の金融危機に絡む住宅ローン担保証券(RMBS)問題決着のため米司法省と4億8000万ドル(約540億円)の支払いに合意した。モルガン・スタンレーMUFG証券は、一部で過去の取引案件に関する追加的引当金計上を懸念していたと考えられるとし、長期で高額に及び得る訴訟を避けることが出来た点は短期的にはポジティブに捉えられる可能性が高いとした。

  海運株:川崎汽船(9107)が14%安の1806円、商船三井(9104)が7.5%安の2941円、日本郵船(9101)が6.0%安の1961円。定期コンテナ船事業の統合会社オーシャン ネットワーク エクスプレス(ONE)の業績予想下方修正などで、商船三井は4-9月期経常利益速報値が95億円と従来計画120億円から下振れ、川崎船も19年3月期経常損益計画を50億円の黒字から295億円の赤字に変更、郵船は第2四半期に営業外費用80億円を計上する。みずほ証券は、業績不透明感が高まり悪材料出尽くしには時間を要すると分析。直近までアジア発北米のコンテナ運賃は前年を上回る水準で推移し、ONEの大幅下方修正はネガティブサプライズとした。

  三井住友トラスト・ホールディングス(8309):2.8%高の4584円。クレディ・スイス証券は投資判断を「中立」から「アウトパフォーム」へ上げ、新たな目標株価を5400円とした。マイナス金利後の利益回復と経費コントロールを重視する同証トップピックのフレームワークで以前から魅力的だと指摘。株価調整で割高だったバリュエーションが若干調整したほか、第1四半期の投資運用コンサルティング手数料収入や利益進捗(しんちょく)から20年3月期中期計画の利益目標達成確度が高まったと評価した。

  LINE(3938):3.9%高の4100円。ジェフリーズ証券は投資判断を「アンダーパフォーム」から「ホールド」に上げた。ファンダメンタルズは依然弱いものの、目標株価3870円に対する下値余地がほとんどないことや、浮動株比率が22%以下と流動性が低く株価が底値で支えられがちなこと、9月上旬以降空売りポジションが積み上がっていることを見直しの要因に挙げた。

  Gunosy(6047):11%高の2735円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は投資判断をアンダーウエート」から「中立」、目標株価を1000円から2600円に上げた。ニュース配信アプリ「ニュースパス」と女性向け情報アプリ「LUCRA(ルクラ)」 の売上高が想定以上で、19年5月期営業利益予想を21億1000万円から前期比53%増の29億7000万円(会社計画27億2200万円)、20年5月期を22億8000万円から32億1000万円に増額した。

  富士フイルムホールディングス(4901):1.7%高の4890円。ニューヨーク州高等裁判所は16日、富士フHDによる米ゼロックス買収の手続きを差し止める仮処分を破棄した。物言う投資家からの圧力でゼロックスは5月、富士フとの合意を破棄していたが、今回高裁は富士フ側の主張を支持した格好。富士フHDは、一貫してベストと主張してきた2社の統合スキームに基づき、ゼロックスと契約履行に向け話をしていくとコメントした。

  KYB(7242):700円(18%)安の3195円とストップ安。16日午後に発表した免震・制振用オイルダンパーの一部で性能検査記録データを書き換えた不適切行為の判明に関し、ジェフリーズ証券は、データ不正の発覚が不確かなコスト発生につながると指摘。会社側が計画する19年3月期の純利益計画160億円に対し、100億円を超す損失発生の可能性に言及した。

  西松建設(1820):3.4%高の2847円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は土木系準大手ゼネコン3社の調査を開始、割安、事業多角化などによる個社要因での利益成長が見込める銘柄として同社と熊谷組(1861)の投資判断を「オーバーウエート」とした。西松建は建設事業、開発・不動産事業の売上高拡大による利益成長が見込め、高い配当利回りも株価の下支え要因と分析。目標株価は3500円とした。熊谷組は住友林業との協業効果を軸とした利益成長を見込み、目標株価は3800円。熊谷組も2.6%高の3105円。

  ノジマ(7419):17%高の2606円。4-9月期の営業利益速報値は前年同期比23%増の92億円と、従来計画73億円を上回り一転増益になった。昨年グループに入ったニフティとのシナジー効果に加え、猛暑でエアコン販売が好調、子会社の不採算事業のリストラも予想以上に進んだ。19年3月期計画は精査中で、第1四半期決算発表時には前期比5%増の179億円としていた。

  ゼンショーホールディングス(7550):3.6%高の2117円。米国やカナダ、オーストラリアですしのテイクアウト店を運営するアドバンスド・フレッシュ・コンセプツ(AFC)の全株式を取得、子会社化する。AFCは米国で約3700店を展開するテイクアウトすしでトップ企業、カナダと豪を合わせると4000店舗超。取得価額は2億5710万ドル(約288億円)で、株式譲渡は11月中旬を予定している。

  ブロンコビリー(3091):6.7%安の3190円。1-9月期営業利益は前年同期比15%増の21億300万円、高付加価値の「炭焼きやわらかヒレステーキ」を導入、創業40周年のキャンペーンを相次いで開催した。通期営業利益計画の前期比20%増の29億3500万円は据え置き。野村証券では、7-9月期営業利益は前年同期比8%減の6億9000万円と期初計画の9億9000万円を下回ったと指摘。既存店売上高が想定以上に苦戦し、当初計画には織り込んでいなかった強力なセールを9月に実施した結果、売上高総利益率が0.6%ポイント悪化したと分析した。

  コムチュア(3844):14%高の4480円。4-9月期営業利益は従来予想から55%上振れ12億1400万円になったようだと発表。コンサルティング事業の拡大や生産性向上、プロジェクト管理の精緻化などで売上総利益が増加、連結対象外となったグループ会社の販売管理費およびのれん償却額の消失も利益に寄与した。

  ベクター(2656):4.7%高の489円。著名ゲームのドラゴンクエスト、ファイナルファンタジーをクロスオーバーさせた2次創作ロールプレイングゲームであるドラゴンファンタジーの新作「ドラゴン リベンジ(DRAGON REVENGE)」のサービスをことし開始する。中国の広州天息軟件科技が開発したもので、近日中に事前登録を開始する。

  ラクス(3923):4.0%高の2308円。4-9月期の営業利益速報値は前年同期比46%増の6億7400万円と、従来計画の5億1800万円を上回った。クラウド事業、IT人材事業とも好調に推移、売上高が想定を上回ったほか、広告宣伝費と外注費の計上時期が下期に変更になったことも寄与する。

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