ドル相場、2024年までに4割下落-外為市場40年のベテランが予測

  • 年金基金の為替ヘッジするリンダール氏、ドル相場の15年周期主張
  • 1ユーロ=2ドル、1ドル=75円になると予想

外為市場で40年の経験を持つAGビセット・アソシエーツのウルフ・リンダール最高経営責任者(CEO)は、2024年までにドルがユーロに対し約40%下落すると予想している。

  理由は単純だ。ドルは1970年代以降、下落と上昇を15年周期で繰り返しており、今やそれが再現されつつあるとみるからだ。リンダール氏の予想は突拍子もなく、理由付けも単純過ぎると受け取る向きもあるようだが、ドルは昨年9%下落し、ヘッジファンド運営会社ブリッジウォーター・アソシエーツのレイ・ダリオ氏も9月にドル急落の見通しを話している。これらを考慮すると、まったく途方もない予想だとは言えなさそうだ。

ウルフ・リンダール氏

Bloomberg

  米国と欧州の年金基金やファミリーオフィスの為替リスクをヘッジしているリンダール氏(64)は8月にコネティカット州ノーウォークにある自身のオフィスでインタビューに応じ、「ドルの大幅な下落を見込んでいる。すべての金融市場に大きな影響が及ぶ」だろうとし、株式相場の急落と商品価格の上昇を引き起こす可能性があるとの見方を示した。米国の経済成長率が世界の他地域を上回り、米金融当局が利上げを続けていることから、ドルは買いを集め、今年に入り約2%上昇している。

  リンダール氏はドルの長期的な対ユーロ相場のチャートを盛り込んだカードを作成、業界の会合などで配布している。景気循環など他のサイクルは認めているが、「投資家はドル相場の15年サイクルについて知らされると、まず懐疑的な反応を示し、存在を否定しようとする」と8月のリポートに記述。この思考法や株価調整の可能性を受け入れないとなると、ドル反転に適切なヘッジをしていない米国外の投資家にとっては「過去45年間で最も危険の高い投資環境だ」と指摘した。

  同氏は昨年のドル下落はほんの始まりにすぎないと警告し、2024年までに1ユーロ=2ドルに、対円では1ドル=75円へと下げが進むと見込む。ブルームバーグがまとめたアナリストの予測中央値は2022年で1ユーロ=1.28ドルとなっている。

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原題:Why One FX Veteran Is Predicting a Huge Drop in the Dollar(抜粋)

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