【個別銘柄】ソフバンク急落、凸版印や高島屋も安い、コスモス薬上昇

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  • 日経平均大幅安でソフバンク下落、サウジ記者の行方不明問題も懸念
  • SMBC日興は凸版印を格下げ、コスモス薬の決算は市場予想上回る

15日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  ソフトバンクグループ(9984):前週末比7.3%安の9251円。米国が日本との通商協議で為替条項を要求する意向を示し15日の日経平均株価は1.9%下落。日経平均への影響度が大きいソフバンクやファーストリテイリング(9983)が4.5%安と下げが目立った。ソフバンクについては、サウジアラビア出身のジャーナリストが行方不明となった問題が長期化しており、市場ではサウジとの関係が深いビジョン・ファンドの先行き不透明感を懸念する声も出ている。

  凸版印刷(7911):4.3%安の1655円。SMBC日興証券は12日、投資判断を「1(アウトパフォーム)」から「2(中立)」、目標株価を2500円から1900円に下げた。成長ドライバーとして注目していたフィルム・パッケージ事業は原材料高、中国の環境規制強化、米国工場の顧客認定の遅れなどで業績寄与が期待を下回っていると指摘。2019年3月期の営業利益計画を565億円から515億円に減額(会社計画は前期比5.2%増の550億円)、来期も640億円から550億円に見直した。

  高島屋(8233):4.0%安の1699円。3-8月期営業利益は134億円と従来計画120億円を超過、19年2月期計画を300億円から前期比12%減の310億円へ上方修正した。SMBC日興証券は、通期計画は増額したが、下期が180億円から176億円に減額されており、株価の上昇をけん引するにはやや力不足と分析。百貨店事業は免税売り上げ動向の影響を受ける状態で、中国消費や訪日時の買い物予算などに不透明感があるとも指摘した。

  コスモス薬品(3349):3.5%高の2万4760円。6-8月期営業利益は前年同期比12%増の69億9500万円と、ブルームバーグによるアナリスト3人の予想平均66億7000万円を上回った。SMBC日興証券はバランスが取れた順調な決算と評価。上振れの要因として、低下を見込んでいた粗利率が横ばいを維持したことや人件費コントロール、既存店売上高の好調を挙げた。

  小野薬品工業(4528):1.9%安の2872円。再発小細胞肺がん患者を対象としたオプジーボと現在の標準治療を比較評価する第3相CheckMate-331試験で、主要評価項目である全生存期間を達成しなかったと発表した。野村証券では再発小細胞肺がん患者での米食品医薬品局(FDA)の限定付き承認が取り消される可能性が高まると同時に、日本の同適応での承認の可能性も低くなったと指摘。

  東宝(9602):2.1%高の3635円。19年2月期の営業利益計画を380億円から400億円に上方修正した。前期比では減益率が20%から16%に縮小。映画興行事業で「万引き家族」などのヒットがあった上期動向を踏まえた。野村証券は、第2四半期(6-8月)は16%減益だったが、前年同期は過去最高の営業利益を記録していたほか、今第2四半期も過去2番目の高さだったことを考慮すると、内容は悪くなく、むしろポジティブと評価。下期も期待作品が多く、業績にアップサイドが残されているとみる。下期は、11月にゴジラ映画初のアニメーション作品「GODZILLA 星を喰う者」、19年1月に東野圭吾ミステリーの「マスカレード・ホテル」がある。

  ワコム(6727):80円(19%)高の501円とストップ高。4-9月期の営業利益速報値は前年同期比80%増の27億円と従来計画の8億3000万円を超過した。テクノロジーソリューション事業が好調だった。野村証券は、計算される7-9月期見込みの31億円は同証予想の20億円を大きく上回りポジティブと評価。会社側は通期営業利益予想を40億円で据え置いたが、上期の業績進捗(しんちょく)を考慮すると、保守的な印象としている。

  デサント(8114):11%高の2673円。伊藤忠商事(8001)がデサント株を買い増ししたと日経ビジネスが午後報道し、急騰。伊藤忠は水面下で事実上の買収提案をして拒否されたがあきらめていないようで、株式市場で買い付けたり機関投資家などから買った結果、保有比率は8月時点の27.7%から3割超になったもようとしている。

  サイゼリヤ(7581):5.3%高の2154円。みずほ証券は投資判断を「中立」から「買い」に引き上げた。前期決算が計画を下回り株価が急落した結果、バリュエーションはこの5年での最低水準に低下して割安感が強まったと指摘。19年8月期は既存店売上高が増加に転じ、営業利益は96億円に伸びると予想、会社計画の95億円は達成可能とみる。新しい目標株価は2800円。

  島忠(8184):8.4%安の3175円。18年8月期営業利益は98億8800万円と計画103億円に届かなかった。既存店売上高が0.7%減少、減損損失など約36億円を特別損失に計上した結果、純利益は43億円と、計画75億2200万円を大きく下回った。19年8月期営業利益は前期比8.8%減の90億1400万円と、減益を見込む。

  Gunosy(6047):500円(24%)高の2581円。6-8月期の営業利益は前年同期比90%増の7億9200万円と、四半期最高益を更新した。「グノシー」は広告宣伝費を抑制しても新コンテンツなどで堅調、「ニュースパス」や「LUCRA」、子会社ゲームエイトなどは新たな柱として成長し収益の多角化が進んでいる。19年5月期営業利益計画を25億300万円から前期比40%増の27億2200万円に上方修正、ブルームバーグによるアナリスト8人の予想平均は25億5600万円だった。

  ジンズ(3046):7.6%高の6520円。18年8月期の営業利益は前の期比12%増の60億7100万円。国内で既存店売上高が堅調でセール抑制や原価管理の徹底も奏功、海外事業は調達先見直しなどで売上高総利益率が改善した。19年8月期は前期比19%増の72億5000万円と計画。1株配当は50円と前期48円からの増配を見込む。

  クリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387):5.2%安の1183円。3-8月期営業利益は前年同期比22%減の28億6800万円だった。東京ミッドタウン日比谷地下1階の「HIBIYA FOOD HALL」の運営を一括受託、新規出店やクリエイト・ベイサイドの連結化などで売上高は2.1%伸びたが、原材料価格の高止まり、人件費の上昇などを通じ販売費・一般管理費が増えた。76億円を見込む19年2月通期計画に対する進捗(しんちょく)率は38%。

  コーナン商事(7516):11%高の3010円。3-8月期営業利益は前年同期比4.7%増の108億円だった。ホームセンター、プロ・職人向け店舗の新規出店に加え、円高による値入率の改善を受けた売上総利益率の向上も寄与した。前期比6.5%増の185億円とする19年2月通期計画に対する進捗率は58%。年間配当予想を1株50円から52円に増やす。前期実績は50円。

  ラクオリア創薬(4579):9.9%安の1177円。ことし1月に結んだ中国のZTEバイオテック社との合弁会社設立契約を解消した。ZTEバイオテック社のグループ主要会社が4月に米国政府から米企業との取引を禁止する制裁を科され、合弁会社の設立が遅延、5-HT4部分作動薬など2剤の開発に必要な資金調達も困難な状況になったため。18年12月期営業損失計画を6億9800万円から10億1800万円に下方修正した。

  イーソル(4420):上場2日目に形成された初値は4000円と、公開価格の1680円に対し2.4倍となった。同社は12日に東証マザーズへ新規株式公開(IPO)し、初日は買い気配のまま終了、取引は成立しなかった。組み込み機器向けの基本ソフトウエア(OS)開発、組み込みソフトの受託開発などを手掛ける。18年12月期の業績計画は、売上高が前期比11%増の83億8800万円、営業利益は14%増の4億9500万円、1株利益は79.8円を見込む。終値は4170円。

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