【日本株週間展望】3週ぶり反発、同時株安沈静化へー米金利なお警戒

  • 日経平均2週間で1600円超下落、PER13.08倍に低下し割安感
  • 9月米小売売上高は0.7%増の予想、上振れなら金利再上昇も

10月3週(15-19日)の日本株は底入れし、3週ぶりに反発しそうだ。米国発の世界同時株安で大幅な調整が進んだ結果、堅調な企業業績に基づく日本株の割安感が再評価される。もっとも、今回の株安を招いた米長期金利の上昇傾向に対する警戒は依然として根強い。  

  米国では15日に9月の小売売上高と10月のニューヨーク連銀製造業景況指数、16日に9月の鉱工業生産など経済統計が発表される。市場予想は小売売上高が前月比0.7%増(前回0.1%増)、ニューヨーク連銀指数が20.5(同19)、鉱工業生産が0.3%増(同0.4%増)。消費拡大などで予想以上にインフレ期待が強まれば、長期金利が再び上昇基調を強める可能性には留意が必要だ。17日には米連邦公開市場委員会(FOMC)の9月議事録が公表予定。

東証アローズ(イメージ)

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  世界的に決算発表シーズンが到来し、米国では15日にバンク・オブ・アメリカ、16日にゴールドマン・サックス・グループ、17日はオランダの半導体製造装置メーカーであるASMLホールディング、18日は台湾積体電路製造(TSMC)がある。国内では18日に9月の貿易収支、中国では19日に7-9月期国内総生産(GDP)が公表予定で、ともに米中貿易摩擦の影響が出てくるかどうかが焦点だ。

  日経平均株価はバブル経済崩壊後の高値を付けた2日以降、11日までに1600円以上下落し、9月上旬をボトムとした上昇相場をほぼ帳消しにした。その結果、予想PERはTOPIXが14.5倍、日経平均が13.1倍まで低下し、米S&P500種株価指数の16.8倍に対し割安感が際立つ状況となっている。第2週の日経平均株価は4.6%安の2万2694円66銭と大幅続落、下落率は3月3週(4.9%)以来、7カ月ぶりの大きさだった。

<市場関係者の見方>
●大和総研経済調査部の小林俊介エコノミスト
  「世界株安の原因となった米国の長期金利が安定し、市場のボラティリティーが低下するに連れ、財政政策や業績期待から日本株は底入れしやすいだろう。もともと10月はFRBによる500億ドルの資産圧縮から米長期金利は上昇しやすかったが、今回で最後な上、17日公開のFOMC議事録にサプライズがないと確認されれば、落ち着きを取り戻す。米国で中間選挙前最後の議会で新たな減税策やインフラ投資など財政出動が出てくる可能性があり、国内でも災害対応など補正予算第1弾が閣議決定される予定で、株式市場にはプラスになり得る。ただ、米小売売上高が上振れると足元で注目が集まる金利上昇につながりかねず、短期的にはネガティブに働く」

●ちばぎんアセットマネジメントの加藤浩史運用部長
  「短期的には株価の値幅調整が進み、もみ合い状態に入りそう。今回の米国の株安は金融政策が引き締め方向にある中、グローバルファンドが11月末のファンド決算や中間選挙を控え利益確定売りやリスクポジションの縮小を行った需給面・季節要因の側面が大きい。米ダウ平均や日経平均は200日移動平均線近辺といったん下げ止まりやすい水準。米金利が急速に上昇しなければ、ファンダメンタルズは悪くなく、株価は戻る可能性がある。ただ、投資家はボラティリティーが落ち着くまでは買いにくく、慎重姿勢をすぐには変えてこないだろう」

  

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