ドル・円は小幅上昇、株安連鎖一服でリスク回避緩和ー112円台前半

更新日時
  • 米株先物が反発、中国株や日本株もプラスに転換
  • ドル・円、いったん跳ね返されるリスクー三井住友信託銀

東京外国為替市場のドル・円相場は小幅に上昇。米株先物や日中株価が反発し、米国発の世界株安連鎖が一服する中、リスク回避に伴う円買い圧力が和らいだ。

  12日午後3時23分現在のドル・円は前日比0.2%高の1ドル=112円38銭。前日の海外市場では米国株の大幅続落を背景に一時111円83銭と9月18日以来の水準までドル安・円高が進んだが、その後112円10銭前後でもみ合いとなり、東京市場ではじり高の展開となった。

  あおぞら銀行の諸我晃総合資金部部長は、米国株の下落が一時的な調整なのかトレンド転換なのかが一番大きなポイントだが、「現時点ではスピード調整の可能性が高いという見方がドル・円の支えになっている」と説明。「きょうについては上海株が落ち着いていれば、ドル・円もそれほど深押ししないだろう」と話した。

  この日の東京株式相場は反発。日経平均株価は続落して始まった後、下げ渋り、午後に米株先物が一段高となるとプラスに転じた。米S&P500種Eミニ先物は同時刻現在、1.2%高。中国の上海総合指数は1%高となっている。

  諸我氏は中国株について、米為替報告書に対する懸念が後退し、海外時間に人民元が買い戻されたことで、売り要因が一つ減った形になったと話した。トランプ政権は半年次為替報告書を来週公表する見通し。関係者によると、米財務省の担当者はムニューシン長官に対して、中国が人民元を操作していないと報告した。

  11日の米国市場ではS&P500種株価指数が2日連続で2%を超える下げとなり、2016年以来最長の6営業日続落を記録した。

  三井住友信託銀行NYマーケットビジネスユニットの矢萩一樹調査役は、米株は200日移動平均線を下抜けたことで、もう少し下に走る可能性があるものの、今後は企業決算を好感する形で戻していく可能性は高いと指摘。そうした中で、ドル・円も最大で100日移動平均線が通る111円台前半程度まで下落するリスクはあるかもしれないが、「いったん跳ね返されるリスクがそろそろ出てきているのではないか」と語った。

  株価の反発を背景にクロス円(ドル以外の通貨の対円相場)も上昇。ユーロ・円は一時0.4%高の1ユーロ=130円50銭を付けた。また、ユーロ・円につられる形でユーロ・ドルは一時1ユーロ=1.1610ドルと今月1日以来の水準までユーロ高・ドル安が進む場面が見られた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE