トランプ大統領の批判にもFRB動じず、市場はパウエル議長を信頼

  • 米金融当局による18年の利上げを投資家は歓迎-ラインハート氏
  • 大統領発言はFRBの政策決定に影響与えず-マッカーシー氏

トランプ米大統領は米連邦準備制度理事会(FRB)への批判を24時間にわたって続けたが、金融市場と議会というFRBが審判を仰ぐ2つの重要な「選挙区」で支持が揺らぐことは差し当たりなさそうだ。

  元FRB当局者で現在はスタンディッシュ・メロン・アセット・マネジメントでチーフエコノミストを務めるビンセント・ラインハート氏は「どちらかと言えば、FRBは漸進的であり、彼らの行動はこれまでのところ歓迎されてきた」と指摘。「FRBの行動を批判するのは、FRBの行動に対する市場の反応からずれている」と述べた。

  トランプ大統領は10日、今年の利上げについて「FRBは常軌を逸した」と批判。11日にもトランプ氏は6営業日連続の米国株安の責任が「制御不能な」FRBにあると非難した。ただ、FRB議長を「解任するつもりはない」と付け加えた。

トランプ大統領とパウエルFRB議長

フォトグラファー:Drew Angerer / Getty Images

  大統領からの痛烈な非難は、インフレ対策への信頼構築・維持を図り、2回の長期経済成長に寄与したFRBの30年にわたる取り組みに直接挑戦するものだ。ただ、金融市場はトランプ氏からのここ24時間の矢継ぎ早のFRB批判でも、パウエルFRB議長が利上げペース減速を求める圧力に屈し物価高騰を招く恐れがあるとは受け止めていない。

  向こう10年の米インフレ率の市場ベースの指標である10年物ブレークイーブンレートは先週、4カ月ぶりの高水準の2.17%を付けたが、今週は2.13%に低下した。

  ジェフリーズのチーフ金融エコノミスト、ウォード・マッカーシー氏は、トランプ大統領の発言はFRBの政策決定に影響を与えないと述べ、「トランプ氏の批判にもかかわらず、FRBは必要と考えることを行っていくだろう」と予想。今回のFRBたたきは11月の中間選挙を前に株式市場が急落した批判をかわすことを単に狙ったもので、FRBの独立性を弱めるより大きな戦術の一環ではないだろうとも述べ、「選挙が終わればすぐにトランプ氏はFRBのことを忘れ、他のことに注目するだろう」と付け加えた。

トランプ大統領はパウエルFRB議長を解任しないと発言

出所:ブルームバーグ)

原題:Trump Roars, Fed Yawns and Markets Bet on Powell’s Credibility(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE