ECBは貿易問題注視、下振れリスクとインフレを協議ー議事要旨

  • ECBは9月12、13両日の政策委員会の議事要旨を公表
  • 域内経済の強さが外的要因による下振れリスクを緩和すると強調

欧州中央銀行(ECB)は9月の政策委員会で、ユーロ圏経済に対する保護貿易主義の影響について議論し、今のところは域内経済の強さが外的要因による下振れリスクを緩和するとの結論に達した。

  ECBが11日公表した9月12、13日の政策委の議事要旨によると、当局者らは「リスクがおおむね均衡しているとの判断を維持することに同意」した。 「世界的に下振れリスクが優勢であることが鮮明なことから、経済活動へのリスクはいまや下方向に傾いていると判断し得る根拠もある」との発言もあったという。

  国際通貨基金(IMF)の世界成長見通し引き下げや米株急落などリスクを示す兆しは多いが、9月の会合でECBは「ユーロ圏は外需依存を離れて域内消費へと軸足を移しつつある兆候がある。これは抵抗力を高める」と分析。一方で「同時に、世界環境の不確実性が高まっており、時間とともにユーロ圏への影響も大きくなる可能性があるため、用心が必要」だとの見解で一致したことも明らかにした。

  ECBのスタッフによる成長率予想が9月に再び引き下げられたことについては、最近の成長鈍化は潜在成長率への収れんだと指摘。年末で資産購入を終了する決定に関しては「依然、数多くの不確実要素がある環境において、現在の金融政策スタンスは小幅な見通しの変化にしっかりと対応できる」と強調した。

  域内のコスト圧力が増し賃金上昇が加速する中で、将来のインフレ軌道を巡る不透明感は薄れつつあるものの、貿易紛争が物価に与える影響を「事前に」算定することは困難だとの判断も示した。

原題:ECB Puts Focus on Trade, Discussing Downside Risks and Inflation(抜粋)

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