【個別銘柄】決算失望の安川電急落、証券株安い、ドンキホHは逆行高

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  • 中国減速などで安川電は通期下方修正、日経平均下げ幅ことし2番目
  • ユニファミはTOBでドンキホH株を20%取得へ

11日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  安川電機(6506):前日比6.1%安の3020円。2019年2月期の営業利益計画を655億円から590億円に下方修正した。SMBC日興証券は、半導体設備投資減速と中国市場弱含みを考慮した下方修正はネガティブと指摘。ACサーボは10-11月以降にスマートフォン、半導体関係の受注が回復する前提で業績予想をしているが、半導体設備投資の回復を織り込むのは現状の市場環境を踏まえるとハードルが高いなどと分析した。上期の状況が継続する場合は、下期の売上高計画達成も不透明感が出てくるとみている。

  証券株:野村ホールディングス(8604)が3.8%安の538.6円、SBIホールディングス(8473)が6.9%安の3150円など。債券に対する割高感が警戒された10日の米国株市場で、ダウ工業株30種平均が800ドル以上急落、8カ月ぶりの下げ幅を記録した。この影響で11日の日本株も大幅反落、日経平均株価は2月6日の1603円に次ぐことし2番目の日中下落率を記録し、株式投資離れを懸念する売りに押された。

  原油関連株:国際石油開発帝石(1605)が5.3%安の1352円、JXTGホールディングス(5020)が6.5%安の802円など。東証1部33業種の下落率1、2位は石油・石炭製品、鉱業。10日のニューヨーク原油先物は2.4%安の1バレル=73.17ドルと大幅反落。ハリケーン「マイケル」が需要に与える影響以上に、米エネルギー情報局(EIA)が国内原油生産の増加見通しを示したことが材料視された。

  ベルシステム24ホールディングス(6183):9.8%安の1616円。3-8月期営業利益は前年同期比22%増の53億4500万円、19年2月期計画は103億円で据え置いた。野村証券は、上期売上高は新規大口顧客の獲得が少なく、既存と新規が6%増収にとどまり、通期計画に対する進捗(しんちょく)率が前期をやや下回る水準と分析。下期も費用投下により利益率が改善しづらい状況が続く、との見方を示した。

  サイゼリヤ(7581):8.9%安の1973円。18年8月期営業利益は前の期比23%減の86億4000万円と従来計画の96億円から下振れた。新規出店などで増収だったが、円安による食材価格の高騰や労務費上昇などが響いた。19年8月期は10%増の95億円と計画。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、既存店売上高の未達は月次で明らかだったが、原価や労務費負担が想定よりも重かったと指摘。今期の会社計画については、海外既存店の売上高前提(前期比3.7%増)がややハードルが高いとの認識を示した。

  ドンキホーテホールディングス(7532):10%高の6680円。ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)は株式公開買い付け(TOB)でドンキホH株20%を取得すると発表。TOB価格は1株6600円で、10日終値を9.1%上回る。同時にドンキホHがユニファミ傘下のユニー株6割を追加取得し、完全子会社化することも公表した。ジェフリーズ証券は、破格の値段でユニーを取得したドンキホHは、売上高で国内4位の小売業者になるだろうと予想、今後2-3年で売上高でファーストリテイリングを超えるだろうとの見方も示した。ユニファミは5.6%安の1万3180円。

  コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス(2579):7.8%安の2834円。7月豪雨の被害でいったん未定としていた18年12月期の営業利益は前期比33%減の270億円とした。期初計画は497億円。被災した広島・三原本郷工場の製造能力喪失、製品供給体制の見直しによる輸送コストの増加などを織り込んだ。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、電話会議で来期の業績V字回復の明確な道筋が見えず、ネガティブと指摘。会社側は現在の需要に対応できる供給体制の構築には20年春ごろまでかかると言及しており、来期も供給力不足による商品ミックスの悪化、物流費上昇などの収益への影響が同証想定以上に残る可能性があると感じたという。

  エービーシー・マート(2670):8.3%高の6790円。3-8月期営業利益は前年同期比4.1%増の247億円と従来計画242億円を上回った。スポーツシューズやアパレルなどを強化、猛暑の影響でサンダル販売も好調だった国内が増収増益、海外子会社の収益改善も寄与した。ゴールドマン・サックス証券は、上期営業利益は同証予想を5億円上振れたと指摘。強固なビジネスモデルを持ち、高い収益性を誇る靴専門店との見方は不変と評価した。

  久光製薬(4530):7.6%安の7270円。3-8月期営業利益は前年同期比11%減の112億円。4月の薬価改定や後発品使用促進による影響で国内の医療用医薬品事業が減収、海外も営業体制の見直しや円高の影響などで医療用医薬品事業が売上高を減らした。前期比8.9%減の240億円を見込む19年2月通期計画に対する進捗率は47%。

  竹内製作所(6432):14%安の2550円。19年2月期の営業利益計画を127億円から138億円に上方修正、減益率は従来の10%から2.4%に縮小する、欧州でミニショベルや油圧ショベルの販売が好調、為替想定レートを前回の1ドル=103円から109円と円安で設定することも寄与する、市場予想は149億円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は前期比11%増の92億円だった上期、通期計画ともコンセンサスを下回るため、短期的にネガティブとの見方を示した。CLSAは、投資判断を「アウトパフォーム」から「アンダーパフォーム」に下げた。

  イオンモール(8905):5%高の2032円。3-8月期営業利益は前年同期比9.3%増の247億円、通期計画は前期比8.7%増の535億円で据え置いた。SMBC日興証券は、国内・海外モールとも好調な売り上げが続き、ポジティブと評価。国内は地震や台風などの影響があったが、猛暑による来場者数増加もあり、好調に推移しているとみる。黒字化した海外もモールの認知度向上、エリア人口の増加と所得増などが寄与し、今後も力強い成長が続くと予想した。

  技研製作所(6289):15%高の3375円。18年8月期営業利益は前の期比17%増の59億7700万円と従来計画の58億円を上回った。主力の建設機械事業で防災・減災需要の高まりからインプラント工法の市場が拡大、ハット形鋼矢板に対応した圧入機「サイレントパイラー」の販売が好調だった。圧入工事事業も8月の北海道豪雨災害の復旧工事などの引き合いに加え、首都高速道路などインフラ老朽化対策で増収。19年8月期の営業利益計画は7.4%増の64億2000万円。

  スタジオアリス(2305):6.1%高の2403円。3-8月期営業損益は13億7500万円の黒字と、前年同期の3億2800万円の赤字から改善した。主力の写真事業で「早撮り七五三キャンペーン」、赤ちゃんを対象とした「着ぐるみカーニバル」の実施などで撮影件数の拡大に努め、費用コントロールの進化にとも取り組む。19年2月期計画の46億1000万円は維持。

  GMOインターネット(9449):8.8%安の1609円。野村証券は投資判断を「買い」から「中立」、目標株価を2200円から1860円に下げた。10月から仮想通貨採掘専用マシンの外部販売を開始する予定だが、9月末から始まった競合他社による値下げ攻勢で市場環境が大きく変わりつつあり、見通しは厳しいとみている。同社も値下げせざるを得ない状況になるとし、19年12月期の営業利益予想を256億円から236億円に下方修正した。

  SUBARU(7270):2.9%安の3240円。ブレーキなどの検査で不正を行っていた問題で、国土交通省に数千台規模のリコール(回収・無償修理)を届け出たことが分かったと朝日新聞電子版が11日午後に報道。9月末に発覚したこの問題では、ほかの検査で安全性能が保たれていることなどを理由にリコールしない方針を示していたが、その後の国交省とのやりとりなどからリコールが必要と判断したとしている。

  松屋(8237):3.9%高の1264円。いちよし経済研究所は新規にレーティングを「買い」、フェアバリューを2500円とした。銀座を代表する百貨店で、相次ぐ大規模再開発による「グレーター銀座」の集客力向上とインバウンド需要増加を背景に中期的な利益成長が期待される、と評価した。19年2月期営業利益は28億円と会社計画の22億円を上回ると予想、来期31億円を見込む。

  MonotaRO(3064):3.3%安の2926円。9月の売上高は前年同月比15.1%増だった。伸び率は前月の25.3%から縮小、ことしに入り最も低い。ただし、9月30日出荷分は台風24号の接近で出荷できず、含めていない。モルガン・スタンレーMUFG証券は、日数調整後・台風の影響を除けば29%増と好調は続いているが、12月までの数値を推計しても売上高が通期計画を5%以上上回る見通しとはならず、第3四半期(7-9月)決算での業績上方修正の可能性は低いと指摘した。

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