10月9日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎NY外為:ドル小反落、利回り低下で-交渉楽観でポンドは上昇

  9日のニューヨーク外国為替市場ではドルが小反落。英国の欧州連合(EU)離脱を巡り双方が合意するとの楽観でポンドが上昇したほか、約7年ぶりの高水準に達した米10年債利回りが低下に転じたことがドル売りを誘った。

  ブルームバーグ・ドル指数は一時0.4%上昇したが、小幅低下となった。ドルは主要10通貨のうちスウェーデン・クローナを除く全てに対して下げた。

  英国のEU離脱を巡り、来週開かれるEU首脳会議の前に双方が合意する可能性があると、交渉担当者らは考えている。ウォールストリート・ジャーナルが事情に詳しい複数の関係者の話として報じた。関係者の身元は明らかにしていない。ポンドは主要10通貨のうち最も堅調だった。

  米10年債利回りは3.26%近辺まで上昇したが、3.21%付近まで低下。ここ1週間で初めて下げている。

  ニューヨーク時間午後4時38分現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.1%低下。ドルは対円で0.2%安い1ドル=112円97銭。対ユーロではほぼ変わらずの1ユーロ=1.1494ドル。

  ヘイリー米国連大使が年末で退任すると伝わると、ドルは伸び悩んだ。ただ、ドルは過去2週間、堅調な地合いにある。米国債利回りの上昇基調と逃避買いが背景。

  ダラス連銀のカプラン総裁は中立水準に向けて利上げを継続するべきだとの認識を示した。フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は労働市場には「スラック(たるみ)がほとんどない」と発言した。

  ドルは対円で4日続落。米中の貿易関係が一段と悪化するとの懸念がドル売りにつながっている。

  取引終盤、トランプ大統領が利上げについて「そう急ぐ必要はないと思う」と話すと、ドルは下げ幅を拡大する場面もあった。

欧州時間の取引

  ドル指数は続伸し、6週間ぶり高水準近辺で推移した。米長期債相場は最近の下落基調が続いている。
原題:Dollar Wipes Out Gain as Yields Drop; Pound Climbs: Inside G-10(抜粋)
Dollar Gains on Steeper Curve, Pound Leads Losses: Inside G-10
Dollar Extends Losses After Trump Comments on FOMC Policy

◎米国株・国債・商品:ハイテク株の下げが一巡、国債利回り低下

  米国株はテクノロジー銘柄が下げ止まったものの、広範な株高とはならなかった。貿易を巡る緊張の高まりや弱めの世界経済見通しを受け、米国債の利回りは7年ぶり高水準から低下した。

  • 米国株はハイテク銘柄が下げ止まり、S&P500種とダウは下げ
  • 米国債は上昇、10年債利回りは3bp下げて3.21%
  • NY原油は反発、ハリケーンの接近やIEAの警告で
  • NY金は反発、IMFの世界成長予測下方修正に反応

  前日までの3営業日で4%近く下げていたナスダック100指数は、上昇幅こそ縮小したがプラス圏にとどまった。S&P500種株価指数は下落。米塗料メーカーのPPGインダストリーズが7-9月(第3四半期)決算についてアナリスト予想に届かない見通しを示したことで、素材銘柄が大幅に下げた。

  S&P500種株価指数は前日比0.1%下げて2880.34、ダウ工業株30種平均は56.21ドル(0.2%)安の26430.57ドル。ナスダック総合指数は0.1%未満上昇。ニューヨーク時間午後4時55分現在、米10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し3.21%。

  原油先物相場は反発。ハリケーン「マイケル」がフロリダ州に接近しており、これに備えた石油関連施設の操業停止が目立ってきた。また、石油市場は「危険区域に入りつつある」との国際エネルギー機関(IEA)からの警告が材料視された。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物11月限は67セント(0.9%)高の1バレル=74.96ドルで引けた。ロンドンICEの北海ブレント12月限は1.09ドル上げて85.00ドル。

  金先物は反発。国際通貨基金(IMF)による世界経済成長率予測の下方修正を受け、安全資産としての金の需要が高まった。IMFは貿易摩擦のエスカレートや新興国市場への圧力を背景に、世界経済が伸び悩むとの見解を示した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.2%高の1オンス=1191.50ドルで終了。

  インディペンデント・アドバイザー・アライアンスのクリス・ザッカレリ最高投資責任者(CIO)は、「金利上昇が一服したため、ハイテク銘柄は半導体以外で下落が止まった」と指摘。「投資家はこうした銘柄の一部に値ごろ感があるとみて買いを入れている」とも述べた。

  前日がコロンブスデーの祝日で休場だった米国債市場では、償還年限の長い国債がより買われ、利回り曲線がブルフラット化した。10日には3年債と10年債の入札が控えている。
原題:Tech Snaps 3-Day Skid But Stocks Can’t Hold Gains: Markets Wrap(抜粋)
Treasuries Bull Flatten, Advancing Amid Tech Sector Volatility
Oil Climbs as Storm Ravages U.S. Gulf and Global Risks Abound
PRECIOUS: Gold Gains as IMF Forecast Gives Metal ‘Shot in Arm’

◎欧州債:イタリア債が下げ解消、主要閣僚会合開催でリスク志向改善

  9日の欧州債市場では、イタリア債が下げを解消。予算案に関する政府会合がこの日の夜に開かれると伝わり、リスク選好の動きとなった。

  • 10年物のイタリア債とドイツ債のスプレッドは一時13ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)拡大し、317bpに達した。財政計画を巡るEUとイタリアの対立緩和を期待していた投資家の不安がトリア財務相の発言で解消されることはなかった
    • だが、ロンドン時間9日午後7時にコンテ首相、トリア財務相、サルビーニ、ディマイオ両副首相が会合を開くと伝わり、リスク志向に反転。イタリア株の指標であるFTSE・MIB指数も欧州他国の株価指数をアウトパフォームした
  • 英国債は下げ拡大。英国とEUが15日までに離脱条件で決着すると報じられたことが影響した
  • ドイツ10年債利回りは前日比で2bp上昇の0.55%、フランス10年債利回りは1bp上げて0.89%、イタリア10年債利回りは8bp低い3.49%

原題:BTPs Pare Drop as Sentiment Improves; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

(NY外為と米国株・国債・商品を更新します.)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE